桜さくら堂

いらっしゃいませ! 今日もあなたのために、とっておきのお話をご用意しました。

馴染みの本屋さん

 

 自宅から歩いて3分の所にBOOK OFF があり、自宅から歩いて5分の所に小さな本屋さんがあります。以前は自宅から歩いて2分の所に、大きな本屋さんがありました。本屋さんが少なくなってきている現代で、その本屋さんはこの町には不釣り合いなほどの大きな本屋さんでした。ちょうど駅から自宅までの間にその大きな本屋さんがあったので、帰宅途中によく寄って店内をぶらぶらするのが楽しみの一つでした。

 ネットで本が買えるというお手軽さに、はまった時期もありました。以前、図書館で読んでいた古いお気に入りの本が、ある日を境に無くなった時には本当にがっかりしました。古い本だし、それほど多く出版されたものでもなさそうな本だったので、もうほぼ永久に読むことが出来なくなったのだなと思いました。ところが数年後、その本をネットで見つけた時は、夢かと思いました。さっそく注文し、それが手元に届いた時には、「ネットって、なんてありがたいんだ!!」って思いました。

 それまでも時どき、アマゾンとかでよく本を買っていましたが、それ以降さらにネット注文にはまったのでした。その頃は友人なんかも電子書籍を読んだりしていたので、それもいいかなと思ったり。今の日本は、そういう人が多くなっていると感じます。だって、とても便利なのだから。

 その便利さと引き換えにして、やっぱり何かが失われているんだなとも感じました。ぶらっと本屋さんに立ち寄って、気が向くままにあれこれ手に取ってページをめくってみる楽しみ、それから思いもかけない本との出会い、これはまさに遭遇とでもいうような感動があったりします。この豊かなひと時の時間は、ネットでは味わう事が出来ない豊かな時間でもあるのです。

 そのどちらものいいとこどりをしてしまった結果、町の本屋さんが激減してきています。それは今に始まったことではなく、何十年も前から本屋さんは儲からないので徐々に閉店に追い込まれてきている本屋さんがあることは知っていました。それで少し前から、多少面倒ではあっても本を買う時には自宅の近くの本屋さんで買うようにしました。

 本屋さんに無い本は、本屋さんで注文して取り寄せてもらうようにしました。そのうちにアマゾンとかで注文して、近くの本屋さんで代金を払って受け取ることもできるというサービスがあることもわかり、それもいいかなぁと思った矢先、自宅から歩いて2分の所にある大きな本屋さんが移転するということを張り紙で知りました。これは、ショックでした。でも、閉店ではなくて良かったなと思いました。それに車で20分位の所への移転だったので、そこは大型ショッピングセンターの中にあって、映画館があったりして時々行く場所だったので、ちょっとホッとしました。後で知ったのですが、その本屋さんはチェーン店だったのでした。

 今自宅近くに残っているのが、BOOK  OFF と小さな本屋さんです。小さな本屋さんは駅の出口が自宅とは反対方向なので、帰る途中は BOOK  OFF に寄るようになりました。これも結構楽しいです。掘り出し物があるし、安いので。小さな本屋さんは個人商店のようで、わりと昔からあるようです。今度はなるべくここで買うようにしたいなあと思っています。近くに馴染みの本屋さんがあるっていうのも、なんだか素敵なことのような気がします。