桜さくら堂

いらっしゃいませ! 今日もあなたのために、とっておきのお話をご用意しました。

成年後見制度の研修に行ってきました。

今までに成年後見制度をご利用している方を担当したのは、わずか1名でした。その方も今では担当をしていないので、今はどうしているでしょうか。小柄でかわいいおばあちゃんでした。その方に出会った時にはもう90歳になられていました。ご兄弟は多かったのですが、ご結婚をしたかったので、「み~んな死んじゃって、あたしだけ」とおっしゃっていました。そのように身内がいなかったので、ご自分ですでに成年後見制度をご利用になっていました。後見人は信頼のできる人のようでした。

その後その方は、92歳の頃に、医師からアルツハイマー型の認知症という診断を受けたのです。この方は成年後見制度をご利用になっていて、良かったのではないのでしょうか。

最高裁判所の「成年後見制度ー利用をお考えのあなたへ」には、

成年後見制度とは、判断能力が不十分な人(本人)について、本人の権利を守る援助者(成年後見人等)を選ぶことで、本人を法律的に支援する民法上の制度。

とあります。

成年後見制度について、ケアマネージャーや医療ソーシャルワーカーが支援できることはそれほど多くはありません。せいぜい年後見開始申立てができる人に、申立てをするように助言するくらいでしょうか。それでも、ご利用者やご家族に尋ねられた時に、正確な情報を提供できるようにある程度は知っておいた方がいいのかな、と思って研修に参加しました。

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成年後見制度をご利用になる例

・高齢者本人が金銭管理を行えなくなり、期限が過ぎた支払いがたびたびある。

・印鑑や通帳、キャッシュカード、各種保険証などを紛失するようになった。

・介護やいろいろなサービスを決めたり契約ができなくなり、適切に支援してくれる家族がいない。

・財産を預かっている家族が、本人の医療や介護サービス料を支払わなかったり、制限をしている。

・認知症がある高齢者に、相続の問題や不動産を売らなければならないというような問題が生じている。

・家族や第三者が、本人の意思に反して財産を預かったり使用している。

などです。また、成年後見制度には、≪任意後見制度≫と≪法定後見制度≫があります。

任意後見制度

ご本人に十分な判断能力があるうちに、判断能力が低下した場合には、あらかじめご本人自らが選んだ人(任意後見人)に、代わりにしてもらいたいことを契約(任意後見契約)で、決めておく制度です。

報酬は自由契約で、10万位が多いとのことです。

任意後見契約は、公証人の作成する公正証書によって結ぶものとされていますので、その手続きや費用は、最寄りの公証役場におたずねください。この手続きを申し立てることができるのは、ご本人やその配偶者、四親等内の親族、任意後見受任者です。

            任意後見契約締結

            判断能力の低下

               ↓

       家庭裁判所に任意後見監督人選任の申立て

               ↓

           任意後見監督人の選任

               ↓

           任意後見契約の効力発生 

法定後見制度

ご本人の判断能力が不十分になった後、家庭裁判所によって、成年後見人等が選ばれる制度です。ご本人の判断能力に応じて、「補助」「保佐」「後見」の3つの制度が用意されています。

補助 : 判断能力が不十分な人

(重要な財産行為について、自分でできるかもしれないが、適切に出来るかどうか危惧がある人)

保佐 : 判断能力が著しく不十分な人

(日常の買い物程度はできるが、重要な財産行為は自分で適切に行うことができず、他人の援助を受ける必要がある人)

後見 : 判断能力が全くない人

(日常の買い物も自分ではできず、ごく日常的な事柄(家族の名前や自分の居場所)さえもわからなくなっている人)

報酬の額は、裁判所が決めます。

成年後見利用支援事業

生活保護者や低所得者でも制度を利用できるように、申立て費用や診断費用、成年後見人の報酬を市町村が補助する制度があります。(国庫補助制度)

申立て準備の前にお読みください

1.後見開始、保佐開始、補助開始の審判裁判は、一旦申立てがなされると、公益性の見地や本人保護の観点から、裁判所の許可がなければ取り下げることができません。

4.本人が後見開始、保佐開始の審判を受けると、医師、税理士等の資格や、会社役員、公務員などの地位を失います。補助開始は制限を受けません。

5.後見人は、申立ての目的や本人の状況、候補者の適格性、本人や親族の意向などを総合的に判断して、裁判所が決めます。申立人が推薦した人でない方が選任されることがあります。

(-_-;) うーん、こうなっているのか……知らなかった!!

やっぱり、研修を受けて良かった。

また、本人が拒否すること(診断書受領のための受診や通帳の引き渡しや多額の現金を手元に置いておきたい等)も、よくあるそうです。そんな場合は、ただひたすら説得するのみだそうです。

日常生活自立支援事業

成年後見制度とは違うサービスとして、社会福祉協議会が行っている日常生活自立支援事業があります。これは判断能力が不十分な人が、地域で自立した生活が送れるように福祉サービスの利用援助を行います。

事業内容も、福祉サービスの利用援助、日常的金銭管理サービス、書類等の預かりサービスなど成年後見制度とよく似ていますが、成年後見制度と違うところは、社会福祉協議会と契約を結ぶところだそうです。なので、自ら契約が結べないといけませんね。

まあ、だいたいこんなところですが、難しいですね。

実際に成年後見制度のご利用をお考えになってる方は、下記の所に相談してみてくださいね。

・社会福祉協議会等の成年後見支援センター

・地域包括支援センター

・法的テラス

・弁護士会

 ・(公財)成年後見センター・リーガルサポート

・日本社会福祉会及び各地の権利擁護・成年後見センター「ぱあとなあ」