桜さくら堂

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フォスター・ペアレントの思い出

中村医師の銃撃事件をニュースで見て、ふと、

フォスター・ペアレントで

支援していたインドのRちゃんのことを思い出しました。

若かった頃、テレビで海外の貧困の映像を観て、

心が痛んで募金をしたのですね。

でも、それが、どうも思った所に届いていないのがわかって、

直接かかわれるフォスター・ペアレントに申し込みました。

といっても、お金が有り余っていたわけではありませんよ。

毎月、決まった額を送って、(確か5千円だったと覚えています)

時どき、Rちゃんの方から、写真や絵やお手紙が届けられました。

最初に送られてきた写真には、

子供のRちゃんとその祖父が家の前で裸足で立っているものでした。

土壁の家と粗末な衣類をまとったRちゃんは、

どこかはにかんだような笑顔をしていました。

両親は出稼ぎに行っているとのことでした。

この出稼ぎに行って両親が稼ぐお金よりも、

私が送っている金額の方が大きかったのも、小さな驚きでした。

送られた一部は本人に、

一部は現地での生活向上のための仕事作りに使われるということでした。

その報告書と、

代筆で書かれた手紙も送られてきました。

たぶんヒンズー語かなにかで書いたものを、

さらに英語に翻訳し、それをまた日本語に翻訳されて

私の手元に届きました。

この翻訳も、ボランティアの人がかかわっていました。

Rちゃんが描いた絵も、時どき送られてきました。

何年か経ち、Rちゃんも少しずつ大きくなって、

そういうのも楽しみだったことを覚えています。

ところがある日、突然、

支援が打ち切りになるという知らせが届きました。

その理由は、私たちが送るお金をめぐって、

現地での有力者の争奪があって、

危険なのでボランティアが入れなくなった、

ということでした。

そうして、Rちゃんへの支援が断ち切られると同時に、

Rちゃんとの縁も切れました。

今回の、中村医師の事件で、

あの時の気持ちを思い出しました。