『銀河鉄道』という名のインクを使って、
『森に吹く風』というガラスペンで書いてみました。
ガラスペンは慣れないので、インクが濃くなったり薄くなったりしてしまいました。
みなさん、お正月からご訪問をありがとうございます
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます
みなさんは、もう初詣に行きましたか?
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とある秋の日、キャンプに出かけていったすみっコたち。
すみっ湖で楽しい時間が過ぎて夜が更けいていくと、夜空にはいつもより大きなブルー・ムーンが輝いていました。
すると、ぺんぎん?が、ある伝説を思い出します。
それは・・・・
5年に1度おとずれる、青い大満月の夜。
魔法使いたちが町にやってきて、夢を叶えてくれる
というもの。
その伝説のとおりに、わん、つう、すりー、ふぉー、ふぁいぶという5人の魔法使いが魔法の船に乗って月からやってきます。
わんが、しっかり者のリーダーの魔法使い。
つうが、頭が良くて物知りの魔法使い。
すりーが、いたずらっこですばしこい魔法使い。
ふぉーが、くいしんぼうで力持ちの魔法使い。
ふぁいぶは、1番小さい魔法使いで、まだうまく魔法が使えません。
ふぁいぶは、魔法使いの中で、ちょっとすみっコのような感じなんですね。
魔法使いたちは、すみっコがいる世界に°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°魔法をかけると、街じゅうがキラキラと輝いて遊園地やパーティ会場のように彩られました。
すみっコたちは楽しい夜を過ごし、やがて魔法使いたちは船に乗って月へと帰っていきました。
ところが、末っ子のふぁいぶと間違って、たぴおかを連れ帰ってしまいます。
そして、ふぁいぶが置き去りにされてしまいました。
困ったふぁいぶは、やさしいとかげの家に泊まらせてもらうことになりましたが、とかげの家には、秘密があって・・・
キャラがとてもかわいくてほんわかしているので、それだけで満足という人も多いかもしれません。
でもじつは、大人が観てもじゅうぶん楽しめて癒される、よく出来たお話になっています。
ただし、子供の心を失っていない大人ならば、なのですが。
この映画は、すみっコぐらしの劇場アニメの第2弾になっています。
でもワタクシは、大人気だという第1弾を観ていないし、それ以外のものも知りません。
今回は、誘われてなんとなく映画を観たのでした。
でも、いいお話だというのは、すぐにわかりました。
まず、キャラが個性的でいいですね。
どのようにいいかというと、能力主義の現代の風潮に汚染されていないところです。
みんな、それぞれに悩みがあったり、ささやかな夢があったりします。それを頭から否定しないで、みんながやさしく受け止めているんですね。
そして、肩よせあって暮らしています。
昔の長屋のようですね。あ、長屋って、ごぞんじですか?
今だったら、グループホーム? それともシェアハウス?
キャストは、こんな感じです。(あ、知ってるって?)
しろくま:北から逃げてきた寒がりで人見知りのクマ。あったかいお茶をすみっこで飲んでいる時が1番落ち着くとか。
ぺんぎん?:自分はぺんぎん? 自信がない。昔は頭にお皿があったような・・・。
とんかつ:とんかつのはじっこ。お肉1%、脂肪99%。脂っぽいから残されちゃう。
ねこ:恥ずかしがり屋で気が弱く、すぐすみっこを譲っちゃう。体系を気にしている。
とかげ:じつは、恐竜の生き残り。つかまっちゃうので、とかげのふりをしている。みんなには秘密。
ふろしき:しろくまの荷物。すみっこの場所取りや寒い時に使われる。
ざっそう:いつかあこがれのお花屋さんでブーケにしてもらう!という夢を持つポジティブな雑草。
えびふらいのしっぽ:固いから食べ残された。とんかつとは、心通じる友。
たぴおか:ミルクティーだけ先に飲まれて、吸いにくいから残されてしまった。
ほこり:すみっこによくたまる能天気なやつら。
にせつむり:じつは殻を被ったナメクジ。うそついてすみません~~~。
おばけ:屋根裏のすみっこに住んでいて、怖がられたくないのでひっそりとしている。お掃除好き。
う~~ん、どのキャラも甲乙つけがたく、愛すべき≪気のいい、楽しい仲間たち≫っていう感じがしますね。
みんな、どこかで出会った誰かに似ていませんか?
えびふらいの固いしっぽは、頑固な✖✖さんに似ているなあとか、
ざっそうも、今のままではその夢厳しいんじゃないのかなとか、
とんかつは、ちょっとしつこいよね、みたいな・・・。
ワタクシの中にも、いろんなキャラがごたまぜになって存在しています。
しろくまのように、みんなとちょっと違うな~~っていう部分があるし、
ねこのように恥ずかしがり屋でもあるし、
ざっそうのように高望みな夢をみたり、
にせつむりのようにありのままの自分をみせられなくて、ちょっと背伸びをしちゃったりして・・・
・・・他もいろいろあるなぁ。
とかげが恐竜の子っていうのは、すごいポテンシャルです。
だけど、とかげの夢は、強~いゴジラのようになることじゃないんです。
ゴジラはすごいですよ。
アメリカまでいって、ヒットして、スーパースターの大成功者ですからね。
(冗談ですよ)
お母さんと暮らしたい
これが、トカゲの夢なんです。
夢っていえば、夢についても、ねこが夢を失って・・・・こうなって・・・って、
ちょっとふれています。
テーマは大きく強くとか、成功とか、誰かに勝ってっていうような能力主義じゃない、競争主義ではないんですね。
やさしさや思いやりや、そういう目に見えないようなものを描いているのですね。
だから、観ている人が癒されたり、ほっこりとするのだろうと思います。
まだ幼い、心で物語を観たり読んだりする子供には、それがわかるのだろうと思います。
競争に疲れた大人も、ときにはのんびりとすみっコぐらしの映画で癒されてみてはどうでしょうか。
監督を「夏目友人帳」の大森貴弘氏、脚本を「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」の吉田玲子氏が務めています。
【作品資料より】
これ、記念にいただきました!
どうもありがとうございました。
特別お題「わたしの推し」
みなさん、こんにちは💛
いつもご訪問をありがとうございます。
いよいよ今年もあとわずか!
となりました。
みなさまには、今年1年、たいへんお世話になりました。
どうぞ、良いお年をお迎えください。
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グーグルアドセンスさんからのお手紙が、ポストに入っていました。
それが、これです↓↓↓
お支払い有効化のPINナンバーでしたっ(((o(*゚▽゚*)o)))
ちなみに支払いとゆうのは、グーグルさんからワタクシへの支払いです。
今年の3月下旬から4月上旬にかけて、ワタクシ、
グーグルアドセンスの登録にがんばったのでした。
ところがです。
登録はぶじ承認され、
承認された当初は嬉々として足げくチェックをしていたものの、
PV数の少なさにガックシとなり、
トーゼン、クリック数もさらに少なくて、
せっかくOKをくださったグーグルアドセンスさんにも申しわけなくもあり、
いつのまにか足が遠のいておりました。
ふり返ってみれば、
ブログを始めたときには、ワタクシ、ちょっと夢をみておりました。
しかし、PV数や登録者数をみて、すぐにそれは甘~~い夢だと悟ったのです。
それからは、あまりそんな浮ついたことは考えずに、
たんたんと、でも、気が向いたときだけのスローペースでの更新となりました。
ところがある日、とある少年の困りごとをちょっとお助けしたところ、
なぜか、『やる気』というお返しがかえってきたのでした。
そのエネルギーで、いつかやろうと思っていたグーグルアドセンスの登録をがんばれたのでした。
こちらこそ、ありがとう、見知らぬ少年さん。
ワタクシ、エネルギーが少なく、すぐに疲れてヘロヘロになってしまうので、多くのブロガーさんへの訪問もなかなか出来ずに、いつも数少ないブログのみになってしまっています。
また、記事の内容によっては、誤解されたり不満に思う方もいることでしょう。
本当に申しわけなく思っていますっ。
なので、この場をかりまして、
ごめんなさいっ💦
ただ、たまにですが事実にもとづかないで、
『たぶん、こうだろう』という憶測でおっしゃられる方もいて、
ちょっとショックだったことがありました。
ワタクシ、小心者でもありますので・・・。
あっ、繊細さんでした。
その時は、すぐにでも誤解をときたかったのですが、いろいろ考えてやめました。
世の中にはいろいろな考えの人がいて、こうして長くブログをやっていますと、
そういうことに遭遇するのも覚悟をしなければなりません。
ワタクシ、昔、D・J・シュワルツ氏から、こういう言葉を学びました。
それは・・・
私はほかの人の狭量は気にかけないことのする
というものでした。
この言葉、すご~~く役に立ちますよ。
でも、うちのニャンコは、すご~~く気にしています⤵⤵
よしよし。
いずれにせよ、PV数はかなりのスローペースなのですが、
いちおう、右肩上がりになっています。
いちおうね。
これからも訪問してくださるみなさまのために、少しでもお役に立てるような記事を、
楽しく(楽しむんかい?⇐これ、ツッコミです)
書けたらいいなあ・・・と思っています。
「で、アドセンスの支払い口座は、もう登録したんかい?」(⇐これも、ツッコミ)
あ、まだ・・・💦
みなさん、こんにちは💛
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きこえてくるのはラヴソング
さあ 泣かないで
さあ 立ちあがって
耳をすまして
いつでも
だれかが くちずさんでいるはず
あなたへの ラヴソング
おもいだして
あの日の ラヴソング
ほら
明日のあなたへの ラヴソング
風のラヴソングは作者の越水利江子さんが、自身の子供時代をふり返って、
あのころ、読みおわったあと、力になる物語に出会えていたらと・・・
そんな気持ちから、
今もたたかいつづけているひとりぼっちの幼い戦士たちのために書きつづった少女・小夜子の一生を通して描かれるさまざまな「愛」の物語です。
越水利江子・作/中村悦子・絵/講談社・青い鳥文庫
バトンタッチ
クリスマスツリー作るのん。
ツリーのかざりは、木の実をあつめるのん。松ぼっくりとか、すずかけの木の実とかに、絵の具で色つけるのん。そうや、おじいちゃん、どっかに、赤い木の実なかった?
よもぎの枯れ草でツリーを作ると言っているのは、太気の姉の結子です。
おじいちゃんというのは、造成地の古い作業小屋に勝手に住んでいる白い髭のホームレスのことです。
古い作業小屋がある造成地は、その会社がつぶれたので野っ原になったまま放置されていてました。そしてここは、おじいちゃんが住む前は、太気とその友達の花郎が秘密基地にしていました。
2人はこの秘密基地を奪還しようと、いろいろと画策するのです。
ところが姉の結子は、このおじいちゃんとにこにこして話をしているのです。
「おじいちゃん、ずっと、ここにいる?」
お姉ちゃんがいっている。
「たぶんなあ、だれかに追いだされたりせえへんかったらな・・・」
そういって、じいちゃんが、ちらと、おれのほうを見たのでぎくっとした。
それからおじいちゃんは、誰かが「あそこに変な人がいます」と警察に言ったら、その日のうちに警察がやってきて追いだされると言うのでした。
太気は追いだす方法がわかってラッキーだったけれど、警察に言うというのは卑怯な気がしてできませんでした。
やがてクリスマスが近づいて来ると、結子はおじいちゃんのために、よもぎのクルスマス・ツリーを2日かがりで作ったのでした。しかし、
クリスマス・イヴの日、結子は交通事故であっけなく死んでしまいます。
太気の家には、クリスマスはやってきませんでした。
ベランダには、コスモスのたねをとったあとのプランターのそばに、お姉ちゃんのクリスマスツリーがあった。
枯れたよもぎは、土を入れた植木鉢に植えられて立っている。すずかけの木の実や、絵の具をぬった松ぼっくりがついている。
電気は消えているが、豆電球もまきつけられていた。お姉ちゃんが、じいちゃんに見せるいうて、ベランダに出したんやった。あの、交通事故にあう前の日に・・・
お母さん(小夜子)は、結子のツリーから目をそらしたまま、太気に「それを捨ててきて」と言うのでした。
「せっかくお姉ちゃんがつくったのに」とは言えず、太気は大型ごみの集積場所まで運んでいきます。途中で落としたねこじゃらしを拾って、ツリーにもどしたりしながら。
ふり向くと、
こわれたステレオや、冷蔵庫のそばで、お姉ちゃんのツリーが、ぽつんと立っていた。
のでした。
お正月が終わって、学校が始まると、友達の花郎が、「秘密基地を奪還したぞ!」と言ってきます。
どうやら、近所の誰かが警察に通報して、ホームレスのおじいさんは警察に連れていかれてどっかに追いはらわれたということでした。
その日、暗くなってから、花郎に呼び出されて、秘密基地である古い作業小屋に行ってみると・・・
「見てろ・・・」
懐中電灯が消えたやみのなかで、花郎の声がした。
ふいに、いくつもの、色とりどりの明かりがついた。明かりのなかに、やわらかな枯れ草色のクリスマスツリーが浮かびあがった。
赤や青の豆電球が、いっせいに点滅をはじめ、かざった松ぼっくりや、赤い木の実や、小さくちょうちょ結びにしたリボンがかがやいた。
それに、おれがすてたときよりたくさんの、金色のねこじゃらしがさしてあったので、ツリーはまるで黄金の雪をかぶったようにこんもりとしていた。
それは結子のクリスマスツリーでした。
太気が捨てたツリーを、おじいさんが拾ってきて、作業小屋に運んで、近くの電柱から電気を盗んで灯していたのです。
これを点けていたから、誰もいないはずの小屋に電気がついているって、近所の人にチクられたのでした。
花郎は、電気なんかつけへんかったら、見つからへんかったのに・・・と言いました。
太気は、お葬式の時、もう動かないお姉ちゃんを、みんなが世界中でいちばんかわいそうな子やという顔をしたのがなぜか嫌だったのです。
それがなぜ嫌だったのか、それが今わかった気がしたのでした。
お姉ちゃんは、かわいそうな子なんかやあらへん。おれはツリーを見ながら、はっきりそう思った。
おじいさんはたぶん、どこかで結子が死んでしまったことを知ったのでしょうね・・・。
黒い服を着た人がたくさん出入りをするのを見たのかもしれないし、ベランダに置かれて一度も点灯することのなかったクルスマスツリーをそっと見つめていたのかもしれません。
おじいさんは捨ててあった結子のクリスマスツリーを作業小屋に持ち帰って、草原のねこじゃらしをいっぱいつけたのですね。
そして、豆電球を灯しました。
豆電球を点灯したら、自分がどうなるかは、もちろんわかっていたでしょう。
それでもやっぱり、おじいさんは結子が残したクリスマスツリーを灯したかったのです。
クリスマスツリーを灯した時のおじいさんの幸せそうな顔が見えるようですね。
ホームレスのおじいさんは、結子からのプレゼントを確かに受け取ったのです。
弟の太気がいうように、結子はかわいそうな子ではありません。
結子は人を思いやる温かな心を持っていました。
よもぎの枯れ草をツリーにしようとか、キラキラした心を持っていました。
誰よりも豊かな心を持っていました。ですから、
短くても人生をじゅうぶん楽しく生き生きと、生ききったのではないのでしょうか。
※ 風のラヴソングは、どれも短いお話になっていますが、どれも内容が深くて濃い作品なので、ぜひ深く味わっていただきたいので、何回かに分けて感想を書いてみたいと思います。
著者紹介:越水利江子さん
高知県生まれ、京都育ち。
「風のラヴソング」(岩崎書店)で、日本児童文学者協会新人賞、
文化庁芸術選奨文部大臣新人賞受賞。
「あした、出会った少年」(ポプラ社)で、日本児童文芸家協会賞受賞。
他に「花天新選組君よいつの日か会おう」(大日本図書)、
「竜神七子の冒険」(小峰書店)、「ぼく、イルカのラッキー」「月夜のねこいち」(共に毎日新聞社)、「忍剣花百姫伝」シリーズ、「こまじょちゃん」シリーズ(共にポプラ社)、「霊少女花」シリーズ(岩崎書店)、「百怪寺・夜店」シリーズ(あかね書房)など、ヤングアダルト、エンターティンメント、幼年絵本まで作品多数。
みなさん、こんにちは💛
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メリー★クリスマス°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
あなたのもとに、たくさんの幸せが訪れますように💛
数年前から、わが家では・・・というよりも私がですが、
ささやかなイルミネーションを灯しています。
星の形のとスノーマンです。
スノーマンは今年からですが・・・
かつて仕事帰りに、疲れて・・・暗い道をトボトボと歩いていたとき、
ふとなんとなく、いつもと違う道を歩いていたら、
とある家の庭先にキラキラとイルミネーションが灯っていました。
街で見かけるような派手なものではありません。
ささやかだけれど、どこか温かい感じのイルミネーション。
その灯を見たとき、心がぱあっと晴れて、
1日の疲れが癒されたのでした。
その日から、クリスマスの時期になると、
いつもあの道を歩いて帰るようになりました。
そんなことがあって、私もいつか、道行く見知らぬ誰かのために、
イルミネーションを灯してみたいとずうっと思っていました。
あの家と同じように、ささやかで、温かい・・・
そんなイルミネーションを。
そして誰かが、ほんのひととき、ほっこりとしてくれれば・・・
みなさん、こんにちは💛
いつもご訪問をありがとうございます。
今日はがんばって、1日に2回、記事をあげてみました。
もしかして、初めてかも?
あなたへのささやかなクリスマス・プレゼントです。
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きこえてくるのはラヴソング
さあ 泣かないで
さあ 立ちあがって
耳をすまして
いつでも
だれかが くちずさんでいるはず
あなたへの ラヴソング
おもいだして
あの日の ラヴソング
ほら
明日のあなたへの ラヴソング
風のラヴソングは作者の越水利江子さんが、自身の子供時代をふり返って、
あのころ、読みおわったあと、力になる物語に出会えていたらと・・・
そんな気持ちから、
今もたたかいつづけているひとりぼっちの幼い戦士たちのために書きつづった少女・小夜子の一生を通して描かれるさまざまな「愛」の物語です。
越水利江子・作/中村悦子・絵/講談社・青い鳥文庫
金の鈴
1階のベランダから、もくもくと黒いけむりが上がっていた。
このお話の語り手は、太気といって、小夜子と太陽の長男になります。上の子が結子といい、この娘がダイヤモンド・ダストのお祭りの時の子ですね。
二人は結婚して、今は五階建ての団地の2階に住んでいます。
黒いけむりは、おれの家の階下の三宅さんというおばあちゃんが、ベランダで魚を焼くけむりやった。
このおばあちゃんは、”しちりん”というキャンプ用のコンロみたいなやつに炭を入れて、秋刀魚とかイワシとかをベランダで焼くのです。すると、干してある洗濯物や布団が魚臭くなってしまうので、ご近所では大騒ぎになります。
他にも、団地の前の芝生を刈らせないので、野原みたいになってしまい、団地のみんなからは、虫が飛んでくると苦情を言われたりしています。
でも、この草原にはいろいろな花が咲きます。
春一番は、青い小さな星が落ちてきたように野原一面に咲くおおいぬのふぐり。
そのころからたんぽぽも咲きはじめて、それから、すみれやひめおどりこ草、はこべの白い花も咲く。
そのあと、母子草、しろつめ草にきゅうり草、にわざきしょう、からすのえんどう、ねじ花、へびいちごなど数えきれないほど咲くのでした。
そして、おばあちゃんは、この野原からつんできた草で、たんぽぽの根っこのきんぴらや、よもぎのお団子をつくって、小夜子の家に持ってきてくれるのです。
こんなふうに小夜子の家族は、おばあさんと仲良く暮らしています。とくに上の娘の結子は、おばあちゃんによくなついていて、いつも一緒になにかやっているようでした。
ところが、ある日、おばあさんがボヤを起こしてしまいます。
すると今まで我慢していた団地の人が、いろいろ文句を言いはじめたのです。
おばあちゃんの方も、独りで暮らすことに自信がなくなってしまい、東京に住んでいる息子と暮らすということになりました。
引越しの前日に、おばあちゃんは小夜子の家に、蚊帳を置いていきます。
また結子とおばあちゃんが、外の芝生でしゃがんで何かをしていました。何をしていたのかは太気にはわかりませんでしたが、味付けのりのガラスのびんがいくつも転がっていたのでした。
夏の終わりに、お父さん(太陽)が、蚊帳を寝る部屋の天井から吊り下げました。すると、開け放した窓から気持ちのいい夜風が吹いてきます。
太気が蚊帳の中に寝てみると・・・
なんだか、深い深い海の底で、ゆれる波を見上げているような気がした。
そして、
風といっしょに、リリリ・・・リリリ・・・と、きれいな、鈴をふるような音がきこえてきた。
「あ、おばあちゃんの鈴虫!」
お姉ちゃんが小さな声でいった。
あけななした窓からきこえる鈴をふるような音は、すこしずつ増えて、なんだか、寝ているおれたちが、鈴虫の鳴き声のなかに沈んでいくような気がした。
それは、夜つゆでしめった風にのって、遠く近く、重なりあい、ひびきあって、天井から降ってくるようにもきこえた。
「あれは、鈴は鈴でも、金の鈴や。小さな鈴が、百も千も、海の上をころがっているようや」
そんな声を夢うつつで聞きながら、太気が深い眠りにあ沈んでいくのでした。
なんて豊かな眠りなんでしょうか・・・。
おばあちゃんと結子は、引っ越しの前日に、それまで飼っていた鈴虫の幼虫を野原にはなしたのでした。鈴虫は東京のマンションでは飼えないからでした。
除夜の鐘さえもがうるさいと苦情がくるという昨今です。
みんなそれぞれに、事情を抱えているのでしょう。それはわかりますが、
やはり自分とは違う生活習慣の他者を受け入れるキャパが、どんどん狭くなってきていることに寂しさを感じるのは、私だけでしょうか・・・・。
現代の日本には、縦には古い世代と新しい世代との違いが、横には世界各地の人たちとの違いがあって、そこに溝のようなものができているようですね。
この物語には、ちょっとひと昔、ふた昔前の生活習慣のまま生きているおばあちゃんと、それを取り巻く現代の合理的な人間関係と、おばあちゃんを温かく包み込むように受け入れて見守っている心やさしい家族のことが、美しい情景とともに描かれています。
そして、ほんとうの心の豊かさとは、ほんとうの幸せとはどういうものなのか、いろいろと考えさせられます。
ただ読んでいると、なぜか心がほっこりとして、豊かになったような気持になってきます。小夜子の家庭の温かさからくるものでしょうか・・・。
※ 風のラヴソングは、どれも短いお話になっていますが、どれも内容が深くて濃い作品なので、ぜひ深く味わっていただきたいので、何回かに分けて感想を書いてみたいと思います。
著者紹介:越水利江子さん
高知県生まれ、京都育ち。
「風のラヴソング」(岩崎書店)で、日本児童文学者協会新人賞、
文化庁芸術選奨文部大臣新人賞受賞。
「あした、出会った少年」(ポプラ社)で、日本児童文芸家協会賞受賞。
他に「花天新選組君よいつの日か会おう」(大日本図書)、
「竜神七子の冒険」(小峰書店)、「ぼく、イルカのラッキー」「月夜のねこいち」(共に毎日新聞社)、「忍剣花百姫伝」シリーズ、「こまじょちゃん」シリーズ(共にポプラ社)、「霊少女花」シリーズ(岩崎書店)、「百怪寺・夜店」シリーズ(あかね書房)など、ヤングアダルト、エンターティンメント、幼年絵本まで作品多数。
みなさん、こんにちは💛
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あなたのもとに、たくさんの幸せが降り注ぎますように!!
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きこえてくるのはラヴソング
さあ 泣かないで
さあ 立ちあがって
耳をすまして
いつでも
だれかが くちずさんでいるはず
あなたへの ラヴソング
おもいだして
あの日の ラヴソング
ほら
明日のあなたへの ラヴソング
風のラヴソングは作者の越水利江子さんが、自身の子供時代をふり返って、
あのころ、読みおわったあと、力になる物語に出会えていたらと・・・
そんな気持ちから、
今もたたかいつづけているひとりぼっちの幼い戦士たちのために書きつづった少女・小夜子の一生を通して描かれるさまざまな「愛」の物語です。
越水利江子・作/中村悦子・絵/講談社・青い鳥文庫
ダイヤモンド・ダスト
ぼくの名前は、元気。いま、小学四年生。
高校三年の兄貴が、太陽。それから、十三歳の姉さんが、遊子。
あの元気いっぱいの太陽の弟が、元気という名前で、その元気の視点からこの話はつづられています。
当時小学五年生だった太陽は、もう高校三年生なのです。
元気のお姉さん、つまり太陽の妹の遊子は・・・
遊子は、遊ぶ子という名前やのに、一度も、外で遊んだことがない。遊子は、生まれつき、耳がきこえない。
「目は見えてるようやけど、どのくらい見えてるのか・・・」と、お医者さんは自信なさそうにいった。
重い脳性マヒという病気で、しゃべれんし、うごくこともできない。いつも、寝かされたままのかっこうで、じっとしている。
ぼくの家は、白姫神社という縁結びの神様をまつっている。
これは一般の家庭でそういう神様を神棚にまつっているのではなく、どうやら、神主さんらしいのです。
そして、白姫神社のお祭りの時には、いつも遊子を2階にあげるかどうかで、家族内でもめるのだというのです。
おばあちゃんは、お祭りにきてくれた人に気持ち良く帰ってもらうことが大切だといい、母さんは、
「それなら、遊子を見たら、気持ち悪いとでもいうんですか!」って怒るのです。しかも、
来月につくし学園に入ることになっているので、もう、このお祭りは見せてやれないかもしれないのです。
元気はどっちの言い分も、分かる気がしています。
そんな中、太陽がちょっと行ってくるって出かけていきます。元気は、兄が一人で夜店に行くんじゃないかと思って、後を追いかけていきます。
行った先は宇治川の土手で、彼女に呼び出されて、どうやらこっちももめているようなのです。
そして、その彼女というのが、小夜子なのです。
太陽の声に上を見上げると、空が見えた。
「バイオレットグレー・・・」
カノジョも、空を見てつぶやいた。川ぞいの空は、いつもの、あざやかな夕焼けの色はなくて、うすむらさきの雲のだんだらもようが、どこまでもひろがっていた。
描写がいいので、つい書いてしまいましたが、こんな情景の中で、小夜子が語ったのは衝撃的な言葉でした。
「うち、ないの・・・・」
カノジョがいった。
ヤバい成り行きになってしまい、元気は出るに出られず、あわてて太陽よりも早く走って神社に帰ったのでした。
そこへ小夜子を連れて、太陽が帰ってきます。
太陽と小夜子は、2階の窓から出て大屋根にのぼっていきますが、元気には来るなというので仕方なく、2階の遊子寝かされている部屋にふらって入るのでした。
そこはふしぎな部屋で、四方が全部壁で、天井近くに高窓がひとつあるだけなのです。
「遊ちゃん・・・」
ぼくは声をかけてみた。
遊子は、高窓のあるほうを足にして、じっと寝ていた。声をかけても、目はあいているのに、表情はうごかさない。
そして、お母さんの唯一の願いは、
「遊ちゃん、一回でいいから、笑って・・・お母さんに、笑ってみせて・・・」
というものでした。
それで一度、笑わそうと思ってくすぐったら、
「遊子は心臓も悪いから、びっくりして止まったらどうすんの」
って、お母さんにすごく怒られたのでした。
やがて外で、パーン、パーンと、花火を打ち上げる音が聞こえてきます。
すると、遊子の瞳に、なにかが、チカッと光るのに気づくのでした。
「アアッ⁉」
花火やった。
小さな高窓のなかに、赤い光が、菊の形にパアッとひろがって、まわりの壁にのみこまれた。
すわったり立ったりしていては見えないのに、寝ころがって見上げると、ちょうど小窓のなかに花火があらわれる。それは、切り絵みたいに、くっきりとあざやかな赤色や青色やった。
元気は遊子の心臓のことも忘れて、遊子の肩をゆすったのです。
空一面に、紫陽花が、ねじ花が、ダイヤモンド・ダストが咲き乱れた。それが、光のしずくになって、消えるよりも早く、つぎつぎと新しい花火が打ち上げられる。
オレンジ色のUFOも、青い土星も、2つも3つもいっぺんに光った。
そのとき、やっと、太陽を呼びにきたことを思い出した。
「遊ちゃんが笑てるんや。花火の終わらんうちに、早よ、下りてきて!」
「ほんと、この子、笑ってるみたい・・・」
お母さんの声がした。
「ん、そうやな、笑てる・・・たしかに、笑てるな・・・よっぽど、うれしかったんやろか・・・?」
お父さんがいっている。
そうして、家族みんなで、小夜子も加わって、遊子のまわりに手をつないで寝転がって、花火を観るのでした。そして、
カノジョは太陽の目を見た。太陽はカノジョから目をそらさなかった。
のでした。
ラストの文章も、いいので、書いておきます。
あけはなした出窓の外で、どどーんと、最後の花火を打ち上げる音がした。
ぼくの目のまえに、金の光が、しずかにひかるのが見えた。
きらきらと、砂金をまいたようなダイヤモンド・ダストが、またたきながら、ぼくたちに降りそそぐのを、ぼくは、はっきり見たような気がした。
小林正観さんが、
「ぼくの価値観が変わったのは、知恵おくれの娘が生まれてからです」
というようなことを、色いろな講演のDVDでおっしゃっていました。
半年位は、悲しくて仕方がなかったのだそうです。
けれど、この子が生まれたことによって、今までの他人と競ったり押しのけたりする生き方ではなく、他人を思いやる愛のある生き方が正しいのだと観念ではなく思うようになったと語っていました。
この子は明るさの塊で、すばらしい天使のような存在だとも。
もし、神様が現れて、薬を飲めばこの子を正常にすることができますと言われても、この子にはこのままでいて欲しいと。
奥様も、もし3人目の子供を宿して、それが障がいがある子供だと言われても、ためらいなく産むとおっしゃっています。
とても考えさせられる言葉でした。
私もひと時、知的障碍者のみなさんとのかかわり合いがありましたが、確かにそれは頷けるものがあります。
このお話に出てくる家族も、愛のあるすばらしい家族なのだというのがよくわかります。
太陽があのように自由奔放でありながら、愛のある大きな人間だというのも、この家族あってのものなのかと納得しました。
小夜子はとても良い恋人を選ばれたのだと思いました。
※ 風のラヴソングは、どれも短いお話になっていますが、どれも内容が深くて濃い作品なので、ぜひ深く味わっていただきたいので、何回かに分けて感想を書いてみたいと思います。
著者紹介:越水利江子さん
高知県生まれ、京都育ち。
「風のラヴソング」(岩崎書店)で、日本児童文学者協会新人賞、
文化庁芸術選奨文部大臣新人賞受賞。
「あした、出会った少年」(ポプラ社)で、日本児童文芸家協会賞受賞。
他に「花天新選組君よいつの日か会おう」(大日本図書)、
「竜神七子の冒険」(小峰書店)、「ぼく、イルカのラッキー」「月夜のねこいち」(共に毎日新聞社)、「忍剣花百姫伝」シリーズ、「こまじょちゃん」シリーズ(共にポプラ社)、「霊少女花」シリーズ(岩崎書店)、「百怪寺・夜店」シリーズ(あかね書房)など、ヤングアダルト、エンターティンメント、幼年絵本まで作品多数。
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