お題 / 1月の浅草と着物
≪ 敬称略 ≫
MC 浜田雅功
アシスタント 玉巻映美
俳人 夏井いつき 選
【第1位】 近藤サト 才能アリ 70点
落椿 爪皮の 紅きを妬む
下駄の先の方に防寒用のカバーをかける
あれ、爪皮って言ったんですけど、
だいたい赤なんです、女性の物って。
子供の時にすごく憧れて、
母とかおばあちゃんとか履いてたんですよ。
それを寒い冬の道を歩いてゆく足元に椿が落ちていて
それを妬むという、
なんかこう女っぽい情景……
【第2位】 星野真理 凡人 68点
はたはたと はたかれており 春小袖
新しい年を迎えるにあたって、
新しく用意した春小袖なんですけど、
それを着た後に衣紋掛けにかけられて、
はたはたとはたかれている様子
「は」を並べることで、「ハハハハ」と明るい感じにならないかな。
春小袖「新年の季語」……新年のために新調した晴着
夏井いつき : はたはたと はたかれ 春小袖の皺は
【第3位】 市川由紀乃 凡人 55点
着衣始め 母娘で歩む おさんば道
母が女の子を授かりたくて、
京都伏見稲荷大社の「おさんば道」に願掛けに行ったという話を聞かせてもらって、
新しい着物を着て、母と原点の場所を歩くという想い
着衣(きそ)始め「新年の季語」……新年の春着を初めて着ること
夏井いつき : 着衣始め お産場稲荷を 母と吾と
【第4位】 高畑淳子 凡人 53点
母に見え 冬羽織着た 鏡の我
お母さんにあまり似てないはずなのが、
鏡に映った自分を見た時に、
あ、お母さんかと思った
夏井いつき : 母とみまがう 鏡に冬羽織の 吾よ
【第5位】 波乃久理子 凡人 50点
寒空や レンタル晴着 ツンツルテン
外国の方がレンタルすると短いですよね。
ツンツルテンで可愛いなっていう
夏井いつき : 浅草寒空 レンタル晴着の つんつるてん
*** 昇格試験 ***
特待生2級 ミッツ・マングローブ
抜き衿寒し 酔客の うしろ影
ホステスさんやクラブのママさん達は、
ぐっと衿を抜く着方をするわけじゃないですか。
お客様をお見送りするわけですよ
そういう時に、うなじが冷たい
昇格試験のポイント : 季語「寒し」の是非
結果 1ランク昇格 ⇒ 特待生1級
昇格の理由 : 臨場感がある!
永世名人への道
名人10段 ★★ 梅沢冨美男
爪革の 紅のさくさく 霜柱
爪革でね、下駄にカバーされているの、
結構赤いのが多いんです。
着物を着せてもらって、さくさく
霜柱の周りを遊んでいるという俳句です。
評価のポイント : 「さくさく」の是非
結果 : 1つ前進! ★★★
前進の理由 : 「さくさく」で、3つも伝えている。
壊していく音、動作、感触
※ YUYUの気ままな感想コーナー
波乃久理子。さんの俳句は、
現代の日本の着物風景をとらえていて
いいなって思いました。
以前、友人が着物で初詣に行った時、
一番前までいってお参りをしていたら、
後ろからお賽銭がどんどん投げられてきて、
着物の襟もとに入ってしまったことを思い出しました。
お賽銭は投げてはいけませんよね。
私、お正月が明けてから風邪をひいてしまいました。
それがどんどん悪化してしまい、
ようやく良くなってきました。
気管支が弱いので、困ったものです。
皆さんも、お気を付けください。