YUYUの気ままな感想
タイトル戦は個性豊かでゴージャスなメンバーと、
名句がたくさんあって見ごたえがありますね。
今回は予選ということで、
Aブロック~Dブロックまで、各4名ずつで競います。
そのうち、1位がそのまま決勝選に出場できます。
2位はAブロック~Cブロックの4名のうち、
1名だけ決勝選に出場できます。
どれもすばらしい句でしたが、
その合間の会話がさすが芸人だけあって、
丁々発止ととても面白いですね。
そこが見どころでも、楽しみどころでもあります。
Kis-My-Ft2の千賀健永「石川遼さんが、ボクの(俳句の)ファンだそうで、
(タイトル戦で)ホール・イン・ワンをとりたい」
千原ジュニア「パッとしないってことですか」
👏 座布団1枚ですね。
ちなみに、千賀さんの句は、すてきでした!!
結果は、下記の通りです。
A、Bブロックのお題 ピアノ ≪敬称略≫
MC 浜田雅功
アシスタント 玉巻映美
俳人 夏井いつき 選
≪ A ブロック ≫
1位 森口 瑤子 特待生3級
ちゑさんの 被爆ピアノや 秋はきぬ
被爆ピアノ : 1945年の原爆から奇跡的に焼け残ったピアノ
「主のいなくなった被爆ピアノにも、
秋が来て冬が来て、75年間繰り返していた」
2位 千原ジュニア 名人2段
鍵盤図 弾く兄の背や 秋の暮
「小さい時に夕方家に帰ったら、
せいじが「ピアノ買って」と言えないから
音楽の教科書の裏表紙の鍵盤を1人で弾いていた。
鮮明にその光景を覚えている」
夏井いつき : 鍵盤図 弾く兄の背に 秋の暮
3位 Kis-My-Ft2 北山 宏光 特待生4級
五指跳ねる 英雄ポロネーズ 弾く秋
「小さい時に練習していて、練習が楽しく感じていた。
自分がコンクールに出た思い出と重ねて」
4位 パンサー 向井慧 特待生5級
秋日和 猫眠るため 在るピアノ
「実家にあったピアノが、姉が引くために買ったピアノで、
姉が弾かないようになってカバーがかかったまんま
飼ってる猫が飛び乗って、ずっと居座る
誰も弾かずに、猫が眠るためだけにあるピアノ」
秋日和 : 秋晴れて風も無いおだやかな天気
夏井いつき : 猫眠る ためのピアノよ 秋日和
≪ B ブロック ≫
1位 Kis-My-Ft2 横尾渉 名人6段
休暇明 アルトのビブラート 太し
休暇明 : 夏休みが終わり、2学期が始まることを表す秋の季語
「合唱コンクール
夏休み前はソプラノで歌っていた。
夏休みが明けて、声変わりしてアルトで練習している」
2位 岩永徹也 特待生2級
色のなき風や ボカロの ラブソング
「秋の風は華やかさや艶っぽさが無い。
その様子を作曲している時に使うボーカロイド
機械が歌ってくれるけれど、
機械の声なので、色っぽさや切なさが
人が歌うよりも感じられなくて
色のなき風に取り合わせてみました」
ボーカロイド: 歌詞を送信すると機械の声で再生される
3位 篠田麻里子 特待生5級
秋の夜 「黒鍵エチュード」に 挑む
「ピアノをやっていた。
黒鍵エチュードは右手がすごく動く
一生懸命練習した。
どこかで頑張っている子がいるんじゃないかな」
夏井いつき : 「黒鍵エチュード」 秋の夜を 挑む
4位 皆藤愛子 特待生2級
秋渇き ピアノに映る 二重顎y
「食欲の秋で食欲が止まらなくて、
久しぶりにピアノの前に座ったら
二重顎がきれいに映ってた」
夏井いつき : 二重顎 映せる秋の ピアノ嗚呼
C、D ブロックのお題 ポンプのノズル
≪ C ブロック ≫
1位 Kis-My-Ft2 千賀健永 名人2段
夏の海を描く スプレーの愁思
「夏は爽やかで、スカッとした感じのイメージ
アクリルのスプレー
Kis-My-Ft2で初めて絵でお仕事をもらって、
スプレーの絵を描かせてもらった。
描いた時、小さいアクリルの粒が出る。
乗っからないと空気に溶けてなくなっていく
それに合う季語―で愁思。
あえて破調。漂っている 終わりがない感じ」
2位 フルーツポンチ 村上健志 名人10段
秋麗 チョコスプレーの 淡き影
「チョコスプレーってカラフルなチョコの粒つぶで、
ドーナツ・チョコバナナにかかっている。
良い天気の日だとドーナツの影は下にできる。
そこにチョコスプレーの影はない
チョコスプレーは物体なので、絶対影はある。
「チョコスプレーの影があるぞ」と気づける麗らかさ」
夏井いつき : 秋麗 チョコスプレーに 淡き影
3位 馬場典子 特待生4級
空ボトル ノズルは 律の調べかな
「気づくと中身が無くなっている。
スコスコと間抜けな音がして、ちょっと物悲しい感じ
律の調べは秋の趣、音の調子にひっかけてみました」
夏井いつき : 液切れの ノズルに 律の調べあり
4位 春風亭 昇吉 特待生5級
コロナ禍の ハンドジェルにも 深む秋
「春頃からアルコール消毒を使うことが多くなってきた。
季節が移ろいだんだん年季が入ってくる
ハンドジェルを使って手を揉み込む時に
秋が深まってきた空気を感じる」
夏井いつき : ハンドジェル 揉み込めば 秋深みゆく
≪ D ブロック ≫
1位 中田 喜子 名人5段
泡ポンプの英知 秋天を仰ぐ
「石鹸が泡で出てくるボトルを「泡ポンプ」
開発している人が、あと一歩で出来るのに
「いったい何が足りないんだろう?」って
天を仰いでいる。
「どうかお知恵をください」という句」
2位 筒井真理子 特待生4級
玻璃越しの 稲妻湯の中の 乳房
「玻璃越しはガラス越しなんですけど、
実家で子供の頃、お風呂が暗かったので、
稲妻が走った時に、ビーって分かって
お湯が微量揺れた感じをかきたくて、
さっぱりと1枚の絵のように情景だけを」
夏井いつき : 玻璃越しの 稲妻湯に 白き乳房
3位 ミッツ・マングローブ 名人初段
飴貰うごと 狭霧に 手広げし子
「甥っ子と電車に乗って、消毒スプレーを自分にやって
甥の子にもかけようと出したら
なんの迷いもなくㇲッって手が出る。
まるで飴玉をもらうように。t
霧が立ち込めていると、子供はさわろうとする」
夏井いつき : 飴貰うごと 狭霧に 両手広げる子
4位 A.B.C-Z 河合郁人 特待生4級
秋風の終電 マイバッグの梨
「ポンプの時点で 消毒 石鹸は想像できた。
終電の窓が開いている換気の良い風が当たっている中で、
マイバッグの中の梨を帰って食べる楽しみな気持ち」
2位 4名の中での決勝戦進出者は、
千原ジュニア さんでした。
鍵盤図 弾く兄の背や 秋の暮