前回に引き続いて、
今回は 細胞のゴミ につてです。
何、それ? って思いますよね?
人間が活動するエネルギーは、
細胞の中のミトコンドリア(細胞小器官)
でつくられます。
人間の体の約37兆個の細胞の1つ1つに
ミトコンドリアが300~400あって、
食事から吸収した栄養と、肺から取り込んだ酸素で、
エネルギー( ATP ) がつくられます。
細胞のゴミというのは、
故障したミトコンドリアや異常なたんぱく質、
劣化した細胞などです。
この細胞のゴミがたくさんたまると、
老化のスピードを上げたり、
エネルギーの生産のじゃまをしたり、
いろいろと身体に良くないようです。
ゴミだらけっていうのは、家だけじゃなくて、
人間の体でもすご~く悪い影響が出てしまいます。
人間には、この細胞のゴミを掃除する
オートファジー(Autophagy) という機能があります。
オートファジーは、
人体の古くなった細胞を新しく生まれ変わらせる
いわば体内の掃除システムのようなものです。
ノーベル生理学医学賞を受賞した大隅良典栄誉教授の
研究テーマになっています。
細胞が新しく生まれ変われば、
NK(ナチュラル・キラー)細胞の活性も高まります。
NK細胞:がん等の腫瘍細胞を攻撃したり、
ウィルス感染細胞を排除する細胞。
100歳以上のご長寿は、
オートファジーの基礎レベルが高かったという
研究結果が出ています。
細胞のゴミがたくさんたまっていると、
年齢よりも老けて見えたり、清潔感がない印象がありますが、
ゴミが少ないと、
若々しく肌も透明感があってきれいになってきます。
それに病気にもかかりづらくなります。
オートファジーの基礎レベルを上げておくのは、
とても大事なことですよね。
そこで、細胞のゴミを捨てて、
オートファジーを活性化させる方法についてです。
1.決まった時間に寝る。
オートファジーは、深夜から早朝にかけて最も高まります。
昼間は胃や腸や筋肉などが活動してゴミができて、
夜にオートファジーが清掃するというイメージです。
この活動と清掃が、一定のサイクルで行われています。
寝る時間がバラバラだと、
オートファジーが上手く機能しないので、
体にゴミがどんどんたまってしまいます。
2.プチ断食をする。
東京医科歯科大学・水島教授の
「オートファジーの謎」によれば、
最後の食事を摂ってから、食後12~16時間後に
最も活性化します。
例:1日のうち8時間しか食事を摂らないプチ断食を
週1回するといいそうですよ。
夜5時頃に夕食、朝9時頃に朝食とか。
断食すると、肌がきれいに若々しくなる。
暴飲暴食や睡眠不足:実年齢より老けて見えたり、
清潔感のない印象になってしまいます。
細胞にゴミがたまってしまうからでしょうか。
3.運動をする。
適度な運動習慣のある人は、
やたらと若々しくて、
肌もツヤツヤしている人が多いですよね。
運動によって、オートファジーがONになって、
細胞のゴミが少ないのが原因でしょう。
運動とプチ断食では、オートファジーは、
運動(サイクリング1H) 〉 断食 (36H)
という研究結果が出ています。
(*^。^*) みなさん、どうでしょうか?
やっぱり、規則正しい生活と運動と、
食べ過ぎないということでしょうか。
昔から言われているあたり前のことが、
最新研究で裏付けされたということでしょうか?
みなさん、
この年末は家の大掃除といっしょに、
細胞のゴミを捨てて、若々しさを手に入れましょう。