あなたの親しい人や家族や子供が、ぐちをこぼしたり、
何やかやと言ってきたりしたら、あなたはどうしていますか?
子供なら、「遊ぼう」と言ってきたりします。
それはストレスがたまって自分だけでは解消しきれなくなっているサインです。
「ちょっと聞いてよ」も、そのサインです。
そんなときこそ、親密な関係がつくれるか、離れていくかの分岐点です。
東山紘久著 創元社
人間は話を聞くよりも、話をするほうが好きなのです。
だから、よほど気をつけていないと、ついつい聞き手モードが話し手モードになってしまいます。
自分のことを話そうと思っているときは、心(頭)はすでに聞き手のモードから話し手のモードに切り替わってしまっています。
人に話をする場合は、たとえそれが失敗談だったとしても、どこかに上手くいったという雰囲気があるものです。ましてや成功した話なら、聞く相手からするとかなり自慢げなニュアンスを感じることが多いものです。自慢話をすることは、人間関係を悪くします。
子供や配偶者や部下が悩んでいるときにも、うっかり話し手モードにならないように戒めておかないと、悩みを聞いてやろうとするあなたの思いは無駄になってしまいます。
自分のことは話さないことが大事です。
話を聞いていると、時どき、話し手が聞き手に質問することがあります。
質問の内容は、聞き手が自分の話をどのように思っているかなど、必ず自分に関したことを質問してきます。
「聞き手に関することを、話し手が質問することはまずない」と言っていいでしょう。
「自分のことは話さない」とは、聞かれなかったことは話さないということで、聞かれたらそのことだけを離すという意味です。
「私この間、〇〇のような目にあったのよ、どう思う?」
「そうね」(と、ちょっと間をおくだけでいいのです)
「腹が立つと思わない?」
「思う、思う」
「あなたならどうする?」(この質問にもほとんど答える必要はありません。聞き手があなたの答えを求めているわけではないからです)
「そうねー、どうするかなあー」(と、間をおきます)
「私ね、だから言ってやったの。〇〇じゃないのって。思いっきり抗議してやった。当然と思わない」
「それはそうね」
聞き手は聞く役だけです。
話し手はどんどん自分の気持ちを話して、溜飲を下げて満足するので、聞き手としては大成功です。
人間は他人のことに口出ししたくなります。
また相手が親しい身内だと、ついつい当人になり代わってやってあげたくなります。
しかし、人がなり代わってやれることは、ほとんどありません。
人の代りにトイレに行ってあげることもできませんし、食事をしてあげることもできません。
子供も大きくなるにしたがって、親がやってあげることがほとんど無くなってきます。
親ができることは、対社会面で子供を守ってあげること、いっしょに遊んであげること、子供の話を聞いてやることです。
やさしくて親の教えを守る子供に育てるコツは、小さいときに子供中心で遊んでやることです。
子どもがもう少し大きくなると、話を聞いてやるようにします。
家族や子供が心の病にかかることを予防する最良の方法は、遊んでやることと話を聞いてやることです。
これが家族や子供をストレスから守る予防になります。
家族や子供、親しい友人は、あなたにグチをこぼしたり、なんやかやと話しかけてきます。子供なら、「遊ぼう、遊ぼう」と言ってきます。
それはあなたが忙しいときに言ってくることが多いのです。「今、忙しいからあとで」が、相手を失望させます。
あなたにとって大切な人は、あなたが一番忙しい仕事よりも自分のほうを愛しているかどうかが知りたいのです。
もっとひどくなると、仕事が終わったのを見計らって再び「遊ぼう」と言ってきたのを、「やっと仕事が終わったのよ、ちょっとぐらい休ませてよ」と要求をはねのけてしまいます。
物質的なものならあげることはできますが、心のケアはほとんど代替えできません。こうして失った関係は、取り返すことができない場合もあります。
人は大切にした人からしか大切にされません
ケアマネージャーとして、多くのご老人をみていると、どうしてもそういう結論になってしまいます。
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