話さなければならないのに、話し辛い話ってありませんか?
そういう時は、なかなか本題に入れなくて、
お天気の話やテレビの話題など、どうでもいいような話をしながら、
いつ話そうかと頃合いを見計らっているうちに、
ついつい言いそびれて しまった・・・なんてことはありませんか?
東山紘久著 創元社
東山氏は、
したくない話ほど前置きが長い
とプロカウンセラーの経験から語っています。
聞き手が相手が大切な話をしようとしていることに気づかないと、前置きの話に乗ってしまいます。
話し手はもともと話したくないので、好都合とばかりに前置きの話題に飛びついて盛り上がって、そのままおしまいとなってしまいます。
前置きのところが本題にすり替わってしまったのです。
これでは結局、話し手は話せなかったことを後悔し、聞き手も相手が何をしに来たのかと思ってしまいます。
重い話には重い雰囲気があり、軽い話には軽い雰囲気があります。そして、前置きには前置きの話の雰囲気があるのです。
話し手が横道にそれたり、脇道に寄ったりするのをじっと聞いていますが、聞き手のほうから、横道に入ったり誘ったりはしません。
「今年の〇〇は最高でしょう」話し手
「そうですね」と聞くだけです。
「そうですね、いまの調子だと、ひょっとすると優勝するかもしてませんよ」とか
「いやあ、今のうちだけじゃないですか」と、横道に入る応答はしないのです。
「いまの調子だと、ひょっとすると優勝するかもしてませんよ」と話し手がさらに言っても、同じように「そうですね」と受けるだけです。
ひと区切り話し終わりますと、話し手は、
「野球のことはともかく、じつは・・・」と話し出されます。
その時に話しだされなくても、あせることはありません。そういう聞き方をしていれば、いつかは本題に入られるものです。
本題で話される内容は、本人にとっては乗り越えなければならない課題を含んでいます。それだけになかなか話せないのです。
人の話を聞いて「つじつまが合わない」「もってまわっている」「脇道にそれる」「いつもと何か調子が違う」というように感じられたら、話し手の無意識が本題に入るのを嫌がっていると考えられます。
かといって「本題に入りにくそうですね」と指摘して本題に誘い込んだり、無意識をあからさまにして、強引に白日にさらしてしまっては、話し手の心が傷ついてしまいます。
刑事警察官や捜査検事であれば、犯人捜査のために事実を確認することが必要です。
プロのカウンセラーは、相手が言いたくない話を聞きだそうともしないし、それを言わせようともしません。話し手が話したいことだけをじっくり聞いていくだけです。
そうすると話し手との間に人間関係が生まれ、この人になら自分が誰にも言えなかった秘密を打ち明けられるかもしれないと思って話をしたくなるのです。
秘密は話してしまうと風化します。
今まで心のなかでもやもやと生存しつづけていたことが、風化し、自然に帰っていき、自分もふつうになれるのです。
「話が飛ぶ」「筋を微妙にずらす」「矛盾する話」など、これらの話はいずれも話し手が、意識的・無意識的に話したくない内容を含んでいる可能性があります。
このようなときに理屈のつかないことを指摘したりすると、話し手は話をやめてしまいます。話し手は自分の気持ちを聞いてほしいだけなのです。
気持ちの浮つきと気力の落ちている相手の状態を受け入れて、そのまま聞いてあげましょう。
聞き上手というのは、その心理やしくみを頭でよく理解するのも大事ですが、やっぱり1つ1つ実践して身につけていくことが大事なのかなと思います。
でも「聞く技術」を知らないよりは知っていたほうが、近道ではあるのかな。
桜さくら堂のブログで解説したのは要約して10項目ですが、本には31項目の解説があります。もっとくわしく知りたいかたは、こちらの本をおすすめします。
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