桜さくら堂

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ふらいぱんじいさん/神沢利子/感想レビュー・あらすじ/童話・絵本・児童文学

 ふらいぱんじいさんは まっくろな おなべの じいさんでした。

 たまごを やくのが だいすきで、いつも こどもたちの ために たまごを やいてやりました。

 

 ところが あるひ、おくさんが あたらしい めだまやきなべを かってきました。

 かわいそうに ふらいぱんじいさんは もう、 たまごを やかせてもらえなくなりました。

にんじんを いおため、たまねぎを いためながら、じいさんは ぽろぽろ なみだを こぼしました。

 

ふらいぱんじいさん・神沢利子・作/堀内誠一・絵/あかね書房

 

 夜、ふらいぱんじいさんがしょんぼりしていると、ゴキブリが旅に出ることをすすめてきます。

そこでじいさんは、広い新しい世界で、誰かが自分を待っているかもしれないと思って家を出ました。

 

ジャングルではヒョウに鏡だと思ってのぞき込まれたり、猿には太鼓だと思って叩かれたり、

また逆にふらいぱんじいさんがオスのダチョウを追いかけて卵を産めとむちゃぶりをしたりします。

砂漠では迷子のラクダの子をあやしたり、海ではトビウオを波に乗って遊んだりしていましたが、

時には、ひどい嵐が去った海で、ふらいぱんじいさんは溺れかかっている小鳥を助けたりします。

 

それからもイルカに出会ったり、大きな船を見たりと、海での楽しい旅はつづいていきましたが、

たこに足をへし曲げられたりして、ふらいぱんじいさんの身体はだんだん弱っていきました。

そして、ある日――

 

 ちいさな しまの すなはまに うちあげられました。

 すなはまにねたきり、もう、じいさんは うごけませんでした。

 

ふらいぱんじいさんは、旅の日に出会ったらくだや小鳥のことを思い出しながら居ると、

そこへ小鳥の群れがやってきて、一羽の小鳥がおりてきました。

それは嵐に死にかけていた小鳥でした。

小鳥はおじいさんを励ましながら、大勢の小鳥たちみんなでおじいさんを木の上に運んだのでした。

 

そしてね、ふらいぱんじいさんは ことりたちの おじいさんに なったのです。

 

 いまでも、 あおい あおい うみの まんなかに ちいさな しまが あって、

そこでは いつも ことりたちが あそんでいるのです。 

めだまやきの だいすきな ふらいぱんじいさんが、 だいじに たまごを だいているのです――

 

📚 感想 📚

 

 役に立たなくなって、長い冒険の旅に出て、やがて疲れ果てて砂浜に横たわっているふらいぱんじいさんですが、

最後のページを読んだとき、誰もが「ああ、良かった」とほっとするのではないでしょうか。

 

作者の神沢利子さんは、フライパンを使わない日はないほどフライパンと仲良しなのだそうです。

そして、ヨットで世界旅行をしたときに、海の真ん中のかわいい島で、木の上で古いフライパンが小鳥のたまごをだいていたのを見たのだそうです。

しかも13個も。

これは本当にあったお話だったのですね。

古くなったフライパンをおじいさんに見立てて、作者はとても温かな視線をなげかけていますね。

それはまた古くなったりして社会の役に立たなくなったように思われる人に対しての温かさでもあると思うのです。

「ほら、たまごは焼けなくても、小鳥の巣にはなれますよ」というように。

ふらいぱんじいさんんが旅をしたジャングルや砂漠や海でのお話が愉快で楽しいのは、きっと世界旅行をした作者が実際に見聞きしたことが下敷きになっているからかもしれませんね。

 

 

作者・神沢利子さん

1924年、福岡県に生まれる。文化学院文学部卒業。

子供の心と感覚ですぐれた幼年童話を書き続ける。

「いたずらラッコとおなべのほし」「はらぺこおなべ」「わたしのおうち」「たこのタコちゃん」(以上あかね書房)など多数。

 

 


ふらいぱんじいさん (日本の創作幼年童話) [ 神沢 利子 ]

 

 

 

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