「イギリス人はなぜゆっくりと人生を楽しめるのか」
という問いかけから始まるこの本に出会ったのは、息詰まるような職場から抜け出してほんのつかの間のお昼休みに古本屋さんを眺めている時でした。
あれからもう十年以上もこの本が、私の愛読書になるとは思ってもみませんでした。
76歳になり杖を突いて歩くイギリスの片田舎の老婦人が、
「来月から私はフィレンツェの大学に1年間イタリア語を勉強しに行くのよ」
という。
日本では一部の特別な人を除いては見つけることのできないこんな生き方を、普通のイギリス人が持っていて、
年齢に関係なく人生を輝いて生きている姿に強いあこがれを私は抱き続けています。
仕事と年齢にとらわれないイギリスの豊かな常識/井形慶子/大和書房
第1章 仕事とお金を生み出すスローライフ
ここではいつくかの成功者の例が語られています。
全英ナショナルダービーで優勝した花形の選手は、都会での華やかな生活が自分の本当に望むものではなかったため、あっさりと引退して田舎で馬を飼ったり乗馬を教えたりして幸せな日々を送っているなど、遊びのようなことがいつでも仕事に変わる生活がいくつか紹介されていました。
またある夫婦は安い家を買って、妻が働いて生活を支え日曜大工が得意な夫が週3日だけ仕事をして、残りの日を家の修理をするという計画を立てました。
結果、家は700万円で買ったものが、5,500万円に値上がりしたということです。
そもそも国が環境問題から乱開発を認めないため、家の価値が上がるということもありますが。
家の価値が次第に下がり、やがて0円になってしまう国は、世界広しといえど日本だけだそうで、これはおかしなことだとつくづく思います。
また、イギリスの街にはホームレスがいないとのことです。
これは古い学校や教会のチャーチホールを利用して、ボランティアの施設「シェルター」にして、生活が困るホームレスの人たちの宿にしているからだそうです。
宿泊費は一切かからないので、生活困窮者は夜になると、ホームレスの人たちは「シェルター」に集まって眠ります。
また「スープキッチン」と呼ばれるホームレスに食事を配給する施設もあり、1日1回学校給食のような食事が摂れる仕組みになっています。
これはイギリスでは国がホームレス法などを作って保護すると同時に、イギリス人がキリスト教精神に基づいた「隣人を愛する」姿勢があるからです。
「わたしの片手はいつもだれかのために空けてある。必要とされればいつでも差し出せるようにね」
こんな普通のイギリス人が普通にいるイギリス人の豊かさを、羨ましくあこがれてしまいます。
再開発のために日本の某役人が、ホームレスの人たちを追い払ったニュースを観たのはつい最近のことでした。
あの人たちは、いったい何処へいったのでしょう。
日本には、常に両手が自分のことでふさがっている人びとが多すぎると感じるのは、私だけでしょうか・・・。
みなさん、こんにちは💛
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この本は私の好きな本なので、1章ずつ丁寧に感想を書いていこうかな
と思っています。
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