文庫本サイズの俳句鑑賞の本がありました。
俳人の堀本裕樹さんが厳選した名句と、美しい写真が添えられ、
句の解説もあります。
厚さも約1㎝という薄さなので、持ち運びが楽です。
散歩が楽しくなる俳句手帳/堀本裕樹著/東京書籍
読書好きな人にとって、外出先でちょっとしたすき間時間ができて読むべき本がないと、すごく時間がもったいなく残念に思うことがあります。
たとえば美容院での待ち時間、一人で入ったお店で注文したものが出てくるまでの時間、電車やバスの待ち時間、あるいは移動中のそれ、友人知人との待ち合わせでのロスタイム……そんな時、いつも本を持って来れば良かったと思うのです。
そして、それはやっぱり紙の本がいいのです。
だからといって小説のような物では、ストーリーを思い出して読みはじめたら、もう時間切れになることもしばしば。しかも、重い本では負担になります。
それに疲れ気味の外出先で、難しい文章を追うのも大変です。
そこへいくとこの俳句手帖は、名句と美しい写真と分かりやすい解説があって、さらりと読めて疲れた心にす~~っと風が吹きぬけたような感じがします。
でも、この本を読むのは外出しなくてもいいのです。
気軽に指がかかったページを開いて、気軽に読んでみるのも楽しいものです。
このページは春の句で、高浜虚子の
初蝶来何色と問ふ黄と答ふ
という句で、季語は〖蝶〗です。
菜の花と黄色い蝶々の美しい写真ですね。
1つの句に1枚の写真です。
この写真と俳句をぼんやりと眺めているだけで、なんだかほんわかと癒される気がします。
解説では、初蝶の意味や、問答形式の句であることとか、三段切れで初心者が詠むのは難しい句だと書いてあります。
なるほど・・・と思い、いつか私も三段切れに挑戦してみたいものだと思ったり、流石だなあと思ったり、今年は私は蝶々を見たかしら?と思ってみたりと、1つのページでもなかなか楽しいものです。
ページの端には、傍題(季語の別称や仲間とされている語句)が記されています。
ここでは、蝶々・胡蝶・蝶生る・眠る蝶・黄蝶‣紋白蝶 とあります。
そして、もう1句、大野林火の
あをあをと空を残して蝶分かれ
という句も載っています。
というわけで、句は全部で200句載っていて、巻末には俳人の略歴も載っていて参考になりました。ちなみに
高浜虚子 1874~1959年。1898年「ホトトギス」主宰。
大野林火 1904~82年。「賓」創刊。主宰。
とありました。
著者 堀本裕樹さん
1974年和歌山県生まれ。國學院大學卒。俳句結社「蒼海」主宰。俳人協会幹事。
第2回北斗賞、第36回俳人協会新人賞を受賞。2016,2019年度「NHK俳句」選者。二松学舎非常勤講師。
著作に句集『熊野曼荼羅』(文学の森)、芸人又吉直樹との共著『芸人と俳人』(集英社)『俳句の図書室』(KADOKAWA)漫画家・ねこまきとの共著『ねこもかぞく』(さくら舎)『NHK俳句ひぐらし先生、俳句おしえてください』(NHK出版)など多数。
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