満員電車は辛いですが、じつは同じ満員電車でも天国と地獄があります。
特に夏は。
言うまでもないですが満員電車では、立ってる人は地獄(のように辛い)です。
足は疲れるし、冷房は効かないし、変な匂いがしたり、息苦しかったり、スリや痴漢に警戒もしなくちゃならないし、真ん中で吊革さえ握れないでよろければ、チッなんて舌打ちをされたりして・・・。
男性だってぎゅうぎゅうづめにされては、そのつもりがなくても痴漢に間違われる恐れがありますので油断ができません。
そこへいくと座れた人は、天国(のように快適)です。
いくら乗車率200%だって座れる人数は決まっているし、スマホでゲームをしたり、読書したり、居眠りしたり、いい気分で好きな音楽を楽しんだり出来ます。さらにスリや痴漢の心配もまず無いですよね。
こんなふうに満員電車の中は、天国と地獄の境界線が存在します。
運良く座われた人は、だいたい自分の世界に没入するか目を閉じるかして、立っている人の苦痛を「見ざる」「云わざる」「聞かざる」というふうに決めこみます。
なるべく立っている人に目を合わせないように・・・
お互いの心の平和のために・・・
夏の満員電車かの三猿が座ってる
なつのまんいんでんしゃかのさんさるがすわってる
夏〖夏の季語・時候〗三夏・九夏・朱夏・炎帝
立夏(5月6日ごろ)から立秋(8月8日ごろ)の前日までをいいます。
新暦ではほぼ五、六、七月にあたりますが、旧暦では四、五、六月。三夏は初夏・仲夏・晩夏、九夏は夏九旬(九十日間)のこと。
朱夏は陰陽五行説で赤を夏に配するところから来た夏の異称です。
炎帝は夏を司る神です。
只、座っている人は始発から乗っていたり遠方から通勤通学していたりする人が多く、立っている人にすまないという気が無くもないのです。
満員電車は立っている人は肉体的に辛く、座っている人も精神的に辛いということですね。ということで、
どちら様もお疲れ様でございます~~m(__)m
句の三猿はいうまでもなく、日光(東照宮)の有名なあの猿ですね。
満員電車(が辛いのは)はどの季節も当てはまりますが、夏が特に辛く天国と地獄の差が大きくひらくということで、「夏」という季語がふさわしいように感じました。
いつもありがとうございます。