クルーズは函館を出航して、津軽海峡をぬけて秋田へ向かいます。
夜中に海を眺めたら、秋の津軽海峡は・・・海鳴りもせず、波もない黒い海をゆったりと進行していました。
そうして6時半に起床した時には、晴天の秋田港に着きました。
秋田港には、風車がたくさん建っていました。今日は、風もなく静かな海です ♪ タグボートが並走しています。
🚌 函館は何度か行っているので自由度のある循環バスにしましたが、秋田は初めてなので、前もってオプションツアーに申し込みました。
秋田のオプションツアーはバスが10コースと、タクシーが2コースあります。
私たちは『たっぷり滞在! みちのくの小京都「角館」』にしました。
角館の武家屋敷は、前々から行ってみたいと思っていたのですが、秋田港からちょっと距離があるので循環バスのコースにはなっていないのです。
しかも、もし出航までに船に戻れなかったら、置いてけぼりになってしまうとか (;^_^A 秋田でそれは避けたいところです。
オプションツアーなら、そこは安心ですね♡
角館へ直行して、たっぷり滞在できて、時間通りにちゃんと船まで送り届けてくれますから。
9時05分に出発。
バスガイドさんが、秋田のことや角館、バスガイドさん情報などをおもしろおかしく話してくれました。
秋田県は「なまはげ」が有名ですが、今は人口減少と過疎化が進んで若い人のなり手がいなくて、じーちゃんばかりだということや、そればかりか、子供も少なくなって、なまはげで泣く子もいないとか。
バスガイドさんもどんどん減少してしまい、皆さん、スーパーのパートとバスガイドを兼業しているのだそうです。しかも、このバスは運転手もバスガイドさんも、わざわざ福島から秋田まで出張してしているのだという、裏話までしてくれました。
それにしては、秋田のことを良く知っているガイドさんでした。話す内容もユーモアがあって面白く、笑っているうちに角館に着きました。
ノスタルジックな武家の町なみをそぞろ歩きながら、まずは武家屋敷の茶屋で、ちょっと早めに休憩&昼食と摂りました。
稲庭うどん みそきりたんぽ
秋田名物のきりたんぽは、柔らかくもちっとしていました。稲庭うどんはコシがあってやや細身の上品な味でした。
窓からは、人力車が行き交う武家屋敷の町並みがながめられます。人力車・・・乗ってみたい♡
角館町は徳川二代将軍秀忠の時代に、常陸の国から左遷された佐竹義宣が出羽・秋田に入り、一族を配置し、角館には芦名義勝が着任して町づくりを始めました。
芦名家のあとに京都の公家出身の佐竹家が入所し、そこに京都の三条家の娘を迎え入れました。
このお姫様がお輿入れのときに京都の枝垂れ桜の苗を持ち込んだのが町内に広まり、「しだれ桜の町」と云われるようになりました。
満開の桜はとても見事で有名ですが、今年は桜の時期が短くあっという間に散ってしまったということでした。
武家では「散る」「くだる」ということを嫌うので、とくに枝垂れ桜などは家には植えず、墓などに植えるのが慣例ですが、角館のお殿様は敷地内の庭に植えたのだということでした。
ふるさと京都のしだれ桜を、懐かしく思ったのでしょうか。それとも、
華やかな京都から、東北の秋田にこられたお姫様を、哀れにも愛おしくも思ったのでしょうか。
青柳家
上級武士の青柳家は、重厚で格調高い造りで凛とした佇まいがありますね。
青柳家のルーツを伝える武器蔵や鎧兜などです。
敷地内はとても広く、母屋のほかに解体新書記念館や武器蔵、武家道具館、ハイカラ館、青柳神社や池泉回遊式庭園、その他もろもろありました。
ちょっと一休み。庭には、紫式部の実でしょうか ♪ いいですね♡
無料体験コーナーでは、籠掻体験、兜体験、鎧着用体験、刀・片刀の実触、蓄音機再生他がありました。
籠掻体験に人が集まっていて、見た感じでは「無理かも」って思ったのですが、担いでみたら、これが意外に軽かったので驚きました。
ほかに石黒家やいくつかの武家屋敷、記念館などを観てまわりました。
石黒家は今でも子孫の方が住んでいるとのことで、部分的な公開になっていました。
樺細工記念館。山桜の木肌を磨いて作る伝統工芸品で、武家の手内職として始まりました。樺細工の実演をしていました。
初めて人力車に乗りました。武家屋敷のことを詳しく解説しながら、町中を軽快に走ってくれて、とても良かったです。
武家屋敷の塀の高さは、身分によって違うのだとか、今年のしだれ桜の開花時期が遅くて短かったことなども、車夫さんからうかがったのでした。
このオプションツアーには、ほかに創業嘉永6年の伝統ある醤油の醸造所の直営店でお買い物もあり、私は「おしょうゆソフトクリーム」をいただきました。
そして予定通りに船に着くことができて、運よく秋田港のサンセットを観ることができました。
秋田港のサンセット 🌇
ロンドンシアター。
「トータル・ディーヴァス」によるショーは、マイケル・ジャクソンにも匹敵のレッキレ歌とダンスでしたよん ♪
秋田のオプションツアーから戻ったときに、同じメイン・レストランの人に会ったので、今日は久しぶりに行くことにしました。
こちらのご夫婦は、オプションツアーで「抱き返り渓谷」に行ったのだとか。
今までは2人で出掛けることがなかったのですが、どちらの親も看取り、昨年愛犬が老衰で亡くなったので、やっと2人で出掛けられるようになったとのことでした。
そういう人、多いかもしれませんね。
いつもありがとうございます。