話題の映画ブルージャイアントを観てきました。
《ネタばれご注意ください》
雪が降りしきる河原で「世界一のジャズ・サックス奏者」を目指してひたむきに練習に励む主人公の宮本大(みやもとだい)のカットから物語が始まります。
大は高校の時にテナーサックスの熱さに魅せられ、高校を卒業すると上京して高校時代の同級生の玉田俊二(たまだしゅんじ)のアパートに転がり込んで日雇い労働をしながら1人でサックスの練習をするのでした。
ライブハウスで凄腕の若手ピアニストの沢辺雪祈(さわべゆきのり)と出会い、大学生の玉田俊二も感化されてドラムを始め、3人でJASS(ジャス)というバンドを組んで活動を始めます。
次第に人気が出始め、沢辺は日本最高のジャズクラブの「So Bleu」での出演を目指して交渉をし、ついにSo Blueでの出演が決まった矢先、沢辺の身に・・・
その時、大と玉田は・・・
という全体的にスポ根でまとめ上げた作品です。
石塚真一氏によるジャズを題材にした漫画作品(ビッグコミック小学館/2013年10号~2016年17号)を映画化したもので、ピアノを上原ひろみ、サックスを馬場智章、ドラムを石若俊が担当しています。
主人公の宮本大のジャズ、テナーサックスにかける熱い思いが全体を通して流れていて、大がひたむきにサックスに向き合う姿が印象的でした。
物語の所どころに差し込まれている宮本大への関係者の語りなのですが、ここは過去の偉大な演奏者などを語っているようで違和感がありました。
特にラストの沢辺雪祈を襲ったアクシデントは、彼の冷静なキャラクターにそぐわず、感動的な場面を演出するために作ったようなリアリティの無さを感じました。
あんな状態になってまで、So Blue で演奏することの意味ってあるのだろうか?
大はなぜ、そこまで So Blue で演奏することに拘るのか?
そもそも大は、なぜそんなに先を急ぐのか?
など疑問がたくさん湧いてきましたが、
激しく情熱的なテナーサックスの演奏は、まあまあ良かったです。
So Blueではピアノが無かったので、サックスがアドリブのソロのみならず全体をを激しく力いっぱい吹いて、サックスの独壇場のような印象でした。
好みの問題かもしれませんが、
静かな間があったり緩急がある吹き方で、たっぷりとした情感が感じられるようなサックスが聴きたかったような気もしました。もちろんピアノも入って、完全な形で。
サックスのソロを吹いている時に映像が差し込まれていたけれど、そういうのではなく、音自体にドラマを感じたかったのですが、映画館の迫力ある音に圧倒されておしまいでした。
若者という設定なので、情熱だけで押し切るという力技もアリかもしれませんね。
どちらかというと、その前に他のバンドのメンバー合わせのために沢辺雪祈が弾いた演奏の方に、なぜか気持ちが乗れました。
やっぱり音楽はスポ根のように世界一を目指すんではなくて、
自分だけの独自の音や演奏スタイルの「オンリー・ワン」を目指して欲しい
と思うのは、私だけでしょうか。
ちょっと辛口になってしまいました。
歳のせいですかね。
でも、元気を貰えました。ありがとうございました。
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