桜さくら堂

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おかあさん、げんきですか。/後藤竜二・作/感想・レビュー

「おかあさんに、感謝の手紙を書きましょう」

って先生にいわれて、げんきは手紙を書きはじめます。

だけど、ユースケや他のみんなのように、

「いつもごはんをつくってくれてありがとう」

なんて、ありきたりの言葉ではありません。

げんきが書いたのは・・・

 

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後藤竜二 作/武田美穂 絵  ポプラ社

お題「我が家の本棚」

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おかあさん、ぼくはもうあかちゃんではありません。

小学4年生です。

「わかった?」といわれなくても、わかっています。

しんぱいしないでください。

 

げんきはおかあさんに、ほんとうにいいたかったこと

を、書くのです。

 

「ごみばこみたい!」とかいって、

ぼくがたいせつにしていたものを、ぜんぶすてちゃったじけんです。

ぼくはショックで、1週間くらい、口もききませんでした。

おかあさんはもうわすれたかもしれないけど、

ぼくはまだうらんでいます。

 

ぐちゃぐちゃの落書きのような絵も、青い小石も、

おんぼろな穴あきスニーカーも、それから、

汚れたぬいぐるみのキリンさんも、みんな思い出がつまったものだったのでした。

 

スニーカーは、初めてユースケに勝ったときに履いていたものでした。

ぬいぐるみのキリンさんは、おとうさんがいたころ、サンタさんにもらったものでした。

虫食いだらけのドングリは、

2年生のとき、学校でたたされるのがいやで、学校の裏山にかくれていたら、

おかあさんが会社をさぼってぼくをみつけてくれたのでした。

そのときに、二人で拾ったドングリでした。

 

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もう、みんな、なくなっちゃった。

もう、しょうがないけどね。

またいろいろたまってきたから、さみしくはありません。

しんぱいしないでください。

ぼくのへやのことは、ぼくにまかせてください。

 

そして、カッカッカッとハイヒールで歩くお母さんに、

 

「カッコいい!」って、カオルちゃんはおかあさんにあこがれてるけど、

あんまりがんばらないでください。

ハイヒールでコケたりしないでください。

 

と、つづくのです。

小学4年生の男の子の、おかあさんを思うほんとうの気持ちが、この短い絵本のなかに、ぎゅうっと凝縮されて詰まっているように思いました。

最初は文句をいっぱい並べ立てているのです。

でも、それって、本当にそう思っているのです。

おかあさんって、ウザいって、(私は男の子ではありませんが)

後藤竜二さんが少年だったころに、そう思っていたのかもしれません。

どの言葉にも、ウソはないようです。

そうして、それよりも、もっともっと、おかあさんのことを大事に思っているというのが、ドングリの辺りからだんだんとわかってきます。

 

そして、捨てちゃったものはしかたがないと、おかあさんのことをゆるして、

そこから一歩、前へと歩き出していこうとしています。

本当におかあさんが大好きなんだなあ・・・と、ラストでわかるのです。

 

おかあさんのほうも、学校からいなくなったげんきを心配して、会社をほったらかして、探しにきたのです。

そこで、ああ無事で良かったっていうのが、いっしょにドングリを拾って帰ったというところにちゃんと書いてあります。

怒ってばかりいて、げんきの大事なものをぽいぽい捨ててしまうおかあさんだけど、おかあさんだって、げんきが何よりも大事なんだってことがわかります。

 

武田美穂さんの絵もいいですね。

げんきが描いたこわいおかあさんの絵がずうっとあって、ラストのページにちょこっとだけおかあさんの本当の姿が描いてあって、その違いに、あなたはきっとがく然とすることでしょう。

 

いまは断捨離というのが流行っていますが、それはそうなのです。でも、

 

ぐちゃぐちゃにして、なつかしいものたちにかこまれていると、やさしいきもちになれるのです。

 

これもそうなのです。

だから、この本は今でもずっと手元にあるのです。

 

「信じられる言葉を書いていきたい」

 

と、

後藤竜二さんはいつもそうおっしゃっていました。

 

作家 後藤竜二(ごとうりゅうじ)

 

1943年、北海道に生まれる。早稲田大学卒業。

『天使で大地はいっぱいだ』が講談社児童文学新人賞佳作を獲得しデビュー。

主な作品に『白赤だすき小〇の旗風』『少年たち』(いずれも日本児童文学者協会賞)

『故郷』(旺文社文学賞)『野心あらためず』(野間児童文芸賞)

「12歳たちの伝説」シリーズ、「1ねん1くみ1ばん」シリーズ、

『紅玉』など多数。

日本児童文学者協会会員。「季節風」同人。

 

■画家 武田美穂(たけだみほ)

 

1959年、東京都に生まれる。日本大学芸術学部中退。

自作の絵本に『となりのせきのますだくん』(講談社出版文化賞・絵本賞/絵本にっぽん賞等受賞)にはじまる「ますだくん」シリーズ。

『ふしぎのおうちはドキドキなのだ』(絵本にっぽん賞)

『すみっこのおばけ』(日本絵本賞読者賞/けんぶち絵本の里大賞)

『ありんこぐんだんわはははははは』など多数。

 

 

おかあさん、げんきですか。 (絵本・いつでもいっしょ) [ 後藤竜二 ]

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感想(12件)

 

 

f:id:sakurado:20210326161259p:plain みなさん、こんにちは。いつもご訪問をありがとうございます!!

どの本もこの本も、読み返してみれば新しい発見があります。

後藤さんの本もいただいた時にちゃんと読んだつもりだったのに、

ちゃんと読んでいなかったことに気づかされます。

それより、私が未熟すぎたのだ。。。。

f:id:sakurado:20211015094833j:plain また、あとで読もう。何度もなんども読もう・・・。

 

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編集者ぶたぶた[ぶたぶたシリーズ]矢崎亜在美/感想・レビュー

編集者ぶたぶたには、5つのお話がありますが、

山崎ぶたぶたさんはもちろん、編集者になって登場します。

もっとも1編だけは、元編集者になっていますが。

 

ぶたぶたさんは主人公ではないんですが、どのお話でも、主人公の悩みを素敵に解決に導いていきます。外見はぶたのぬいぐるみなんですが、中身はとてもすてきなおじさまなんですよ。

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編集者ぶたぶた/矢崎 在美 作/光文社文庫

お題「好きなシリーズもの」

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📚書店まわりの日

 

大手出版社が立ち上げたウエブマンガ雑誌で連載中の伊勢千草は、対人恐怖症気味で、人と会うのが苦手な中年のマンガ家さん。

少女マンガ家としてデビューしたものの、あまりパッとしないまま連載が打ち切りになって、バイトに明け暮れているところを、ぶたぶたさんから声がかかったのだった。

ちょっと、あの~、ヘルパーになったマンガ家さんのことが、脳裏をよぎったりもします。

 

千草が対人恐怖症になったのは、友達だと思っていた子がとつぜん態度を変えて、悪口を言われたり仲間外れにされたりしたことが原因とか。

そういうわけで、担当者の山崎ぶたぶたさんとは、電話とスカイプで話しているだけ。

でも、渋い男性の声で、とても心地よい。こっちが言葉が出なくても、静かに待っていてくれる・・・のだという。

スカイプでは画面にぶたぶたさんが映っているが、それはぶたのぬいぐるみを出しているのだと思っているのです。

 

そのぶたぶたさんが新刊を出すにあたって、「書店まわりをしてみませんか?」

と言ってきます。

悩んだすえ、ぶたぶたさんが一緒なら大丈夫だろうとOKします。

ここからですね、ぶたぶたさんの本のお約束の出会いの瞬間が訪れます。

 

池袋で待ち合わせをしたが、それらしい人はいなかった。いたのは、バレーボールくらいのぬいぐるみだけ。

「今日はよろしくお願いします」ぬいぐるみがぺこりと頭を下げる。

・・・声が出ないので、ガクガクとうなずく。

 

おもしろいですね。人ごとながら、なんだか愉快です。

この後、新宿、池袋、渋谷、東京、お茶の水、神保町などの大きな書店をめぐって、「よろしくお願いします」と挨拶をするわけなんですが、なんとなくあの書店かな、

と情景が浮かんできてなんとなく懐かしかったりもします。

「一日、知らない人とばかり会って緊張したけど、うれしさが上回って、びくびくする暇もなかった」

書店まわりが終わって、高層ビルの地下パスタハウスで食べていたら、なんと、となりの女性が千草の新刊の本を出すのです。

 

これは衝撃的です!

多くの作家さんにとって、自分の本を読んでいる人を目撃するのは、感動的な瞬間なのです。夢ともいえますね。

千草はこの女性に、声をかけたいのですが、できないのです。なにしろ、対人恐怖症気味なので。

ここでもぶたぶたさんが、そっと背中を押してくれて・・・。

 

📚グルメライター志願

 

高校までスキーの選手で、今は大手のスポーツ用品店の広報課で勤務していいる若松成久は、上司の誘いであちこち食べ歩いているうちに食に関心を持つようになります。

いつしか美味しい店を自分で探したり、コンビニの新商品やカフェのスィーツなどをブログで紹介したら、それが好評で、いつかグルメライターをやりたいと思い始めます。

 

そんな折、スキー部の先輩に、只野猫月(ただのねこづき)さんというグルメライターを紹介されて、取材の手伝いをすることになります。

ここへ一緒に来たのが、編集の山崎ぶたぶたさんです。

 

駅前のストリートシンガーの前に、ぬいぐるみが立っていて、歌がおわると、

ぽふぽふぽふ

どこかからそんな音が――ぬいぐるみが動いていることに気づく。

どういうことなのか、成久は混乱していた。

となります。

しかし、まあ、只野猫月さんが普通に接しているので、彼も自分なりに納得して、

(納得するんだ)一緒にアジアンスィーツのお店へと取材に行きます。

台湾スィーツらしいんですが、私はあまりこれ、知りません。でも、心配はいりません。なぜなら、注文しながら、解説を加えていくからです。

たとえば、こんなふうに・・・・

「豆花(トウファン)って豆腐みたいなものですよね?」

「そうです。甘くてつるつるした豆腐で、食感はプリンみたいなものですね」

千草ゼリーは、

「少し薬草のような香りが広がる。甘いがけっしてくどくない。つるんとしたゼリーだから、舌にのせるとすっと溶ける。後味がさっぱりしている」と。

 

こうやって、同じようなお店を何軒もはしごします。

どこでもしこたま注文し、パシャパシャ写真を撮って、すべてきれいに食べて、短時間でさっさと失礼するのくり返し。

成久はグルメライターの難しさを、肌で知ることになります。

読者も同じく。読者も、たぶん、おなかいっぱいになりますよ。

 

「最後に1軒だけ、寄ってもいいですか?」

ぶたぶたさんが聞きます。

「でもそこ、食べられないと思うな」と・・・。

 

📚長い夢

 

湊礼一郎は小説家としてデビューして10年。酒も飲まないし、パーティも苦手、あまり編集者とも会わないで過ごしてきました。

今は昔と違って、編集者が原稿を取りに来ることもないし、メール添付でOKだから、編集者と会うのは面倒です。

ところが、今度の編集者は、断っても断っても、「ぜひ、お会いしたい」と言ってきます。そこで会うことにしたのですが、待ち合わせのメールに、

「驚かせてはいけませんので書いておきますが、私はぬいぐるみです」

とあります。

もちろん、礼一郎は本気にはしていません。そして、会います。

 

「初めまして、山崎と申します」ぬいぐりみが片手を差し出しながら近寄ってきた。

夢かな・・・? 夢かも。そう思って、礼一郎はちょっと落ち着く。

 

礼一郎は常識人ですから、夢として納得するわけです。

夢だと思っているから、ふだんは言わないような心の内のことも、ためらわずに話してしまいます。こわいですね。

「何か書きたいものがありますか」と尋ねられ、いつもだったら配慮して言わないことをぺらぺらと話しはじめます。

他愛もない家族のことや父親のことを、編集者ぶたぶたさんの質問に答えて話しているうちに、構想がふくらんでいって、SFっぽくなったりします。

「こんなの売れないですよね」

「いや、面白そうですよ!」

となり、新境地を開いていくことに・・・・。

 

礼一郎はぶたぶたと一緒にラーメンを食べて別れるが、後で、夢ではなく現実であることを理解していく。そして、

「ラーメン、とても気に入ったので、来月の出張の帰りにまた食べに行こうと思っています。その時、またお会いできたらうれしいです」

編集者ぶたぶたからメールがあったのでした。

 

編集者ぶたぶたさんは、とても優秀な編集者さんですよね。こういう編集者さんを、作家はみんな欲しいのではないのでしょうか。

 

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📚文壇カフェへようこそ

 

大きな出版社で文芸の編集をしている堀川麻紀は、高圧的な上司からいつもダメだしをされて疲れきっていました。企画書がボツならまだしも、無視されていつまでも机の上に放り出されていたり、確認書類を後回しにされたり、彼の雑用を先にやらされたり・・・・。

特にひどいのは、麻紀が担当したいと思っていた若手の作家を、こきおろされ、絶対担当にさせないと言われたこと。

 

麻紀が仕事で疲れきって裏道をさまよっていると、古い雑居ビルで『文壇カフェ』に出会うのです。

文壇カフェ・・・なんだか、いい響きですね。

私も昔、新宿にある文壇カフェにいったことがありますよ。地下にあって、こう、落ち着いた感じで、ながく居座れるような・・・喫茶店でした。少々、お高かったですけどね。

この作品に出てくる文壇カフェは、ぶたぶたさんがオーナーなので、かなりステキな雰囲気です。ぶたぶたさんは、元編集者さんになっています。

 

大きな窓ガラスが鏡のように店内を映している。壁一面の本棚。本棚も壁も、分厚い一枚板のカウンターもテーブル席も、磨かれてピカピカだった。

壁ぎわには、ハンモックがいくつか吊られている。

音楽はほとんど聞こえないこらいのクラシックがかかっている。

 

ハンモックまであるなんて・・・。

で、出会いの瞬間は、こうなっています。

 

「いらっしゃいませ。こちらがメニューです」

目の前にピンクのぶたのぬいぐるみがいた。

ばっちり目が合って、麻紀は硬直する。

「大丈夫ですか・・・?」隣に座っていた若い女性に声をかけられる。

 

じつはこの女性が、一緒に仕事をしたいと思っていた作家さんだったんですね、後でわかるんだけど。

ぶたぶたさんは麻紀にも、作家さんにも、いろんなアドヴァイスをしてくれます。

「やっぱり、この作家さんと仕事がしたい」

と思って、麻紀はある決心をするのです。

 

とにもかくにも、こんな喫茶店、どこかにないでしょうかね?

 

📚流されて

 

不幸な結婚の末に離婚して、働きながら一人暮らしをしている50代の女性、福安かほりは、久しぶりに原宿をぶらぶらしたいと思って、電車に乗ります。

電車の中で、幼い子供が泣きだして困っているのを助けて、そのまま成り行きでついていきます。母親は大極明咲といって、仕事の面接に行くという。

子供の面倒を見ながら、その明咲についていって、かほりは編集者ぶたぶたに遭遇します。

 

「マグノリア編集部の山崎です」

そのぬいぐるみはトコトコ歩いて、こっちに寄ってきた。

え、何? こんな映画、この間見た気がする。

 

こうですね。そして、かほりも

「モデルのオーディションに参加してみませんか?」と誘われるのです。

50代の読者モデルの応募が無かったので。

 

明咲はオーディションに受かり、子供も保育園に入れて働きはじめ、かほりも1回だけでいいから、モデルをやってほしいと頼まれます。

かほりは人生をふりかえって、流されやすいと思っていましたが、

「流されるのがダメなんじゃなくて、その流れを信頼できるかどうかが大切」

だと。

そして、この流れを作っているのは、ぶたぶたさん・・・。

 

f:id:sakurado:20211013112733p:plain ぶたぶたさん、面白かったですね。

どの主人公も年齢も立場も性格もまったく異なるのですが、それぞれに悩みを抱えています。それがぶたぶたさんに出会うことによって、まるで魔法にかかったように、人生が好転していくのです。

とても後味の良い短編になっています。

ちなみにぶたぶた誕生のきっかけは、モン・スイユというメーカーが出しているぶたのぬいぐるみのショコラだそうな。

 

第5話のマグノリア編集部のマグノリアは、日本名の紫モクレンのことです。

ジャズ史上最高の女性といわれているビリー・ホリディが好きだった花で、いつもこのマグノリアを髪にさして歌を歌ったそうです。

じつは彼女の歌は美しいとは言い難く、声量もなく、声域も狭かったのです。

しかし、ビリーは比類のない表現力の奥深さがありました。

恋する女の喜びや、捨てられた女の悲しみを、ビリーほど美しく、深く、品位をもって歌える歌手は他にいなかったのです。

また他の楽器に耳を傾け、自分の声を効果的に使うという能力も持っていました。

 

 

作者:矢崎 在美さん

埼玉県出身。1985年、星新一ショートショートコンテスト優秀賞を受賞。

1989年に作家デビュー。「ぶたぶたシリーズ」のほか、「食堂つばめ」シリーズなど。

 

編集者ぶたぶた (光文社文庫) [ 矢崎存美 ]

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感想(2件)

 

 

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散歩コースは、お花屋さんめぐりもいいですよ。

秋です。

青空がきれいなこんな季節は、サイクリングやお散歩がいいですね。

私の散歩コースは、図書館めぐりと、お花屋さんめぐりがあります。

お花屋さんは家の近くに、4軒あるんですね。

散歩しながら、家々の木々やお花を観賞しながら、お花屋さんも眺めていきます。

 

今ごろだと、どのお花屋さんにも、秋桜がキレイな花を咲かせていて、

眺めているだけでも楽しい気分になります。

なんて安あがりな私なんでしょう!

 

そして、気に入った子(お花)があったら、

家に連れかえってきます。

これも、なんだか楽しいです。

どこに置こうかとか、どこに植えようかとか考えながら、あれこれ眺めているとわくわくしてきます。

 

樹木は気に入っても、ちょっと衝動買いはできません。

これから何年かしたら、どのくらいの大きさになるのかな・・・って思うと、

やっぱり躊躇してしまいます。

まあ、お花もそうなんですけどね。

けっこう、お世話が大変なこともあります。

 

そして、今回連れてきたのが、↓↓↓これです。

 

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お題「これ買いました」

 

これはお花は咲きません。

これ、なんでしょう・・・。もこもこっとして、ちょっとかわいい感じがします。

家の南側に、箱庭みたいな、こうコケが生えていてしっとりと落ち着いた空間をつくりたいなあ・・・なんて思ったりもしているのです。

でも、机に置いたら、なんだかいい感じの安らぎの空間になりました。

このもこもこを眺めならが、お茶を飲むのもいいかも、です。

 

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霧のむこうのふしぎな町/柏葉 幸子/感想レビュー

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霧のむこうのふしぎな町/柏葉 幸子/竹川 功三郎・絵/講談社

 

感想

主人公は小学6年生のぽっちゃりした女の子のリナ。

夏休みに「たまには変わったところもいいもんだぞ」というお父さんの勧めで、霧の谷というところへ向かった。

リナは1人で静岡から東京と仙台で電車を乗り換えて、無事目的の駅に降り立ったものの、すごい片田舎で、来るはずだった迎えもなく途方にくれてしまう。

迷子か家出と怪しまれながらも、すでに廃坑になったという銀山村の方角に行ってみる。そして、山の中のヒマラヤ杉の間を行くと、霧が立ち込めて・・・やがて霧が晴れると、目の前には西洋風のおしゃれな街並みが・・・。

 

とつぜん、風がブワーとふいた。森はいっせいにガサゴソといい、かさがぱっとひらいて、風にとばされた。リナは、つかまえようとしたが、かさは二本のヒマラヤすぎのあいだにかくれてしまった。リナは、かばんをつかむと、あわててそのヒマラヤすぎのあいだにとびこんだ。

 

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ここがファンタジーの入り口になります。

ファンタジーは入り口と出口が、とても大切です。

じつにリアリティがあります。リアリティがあると、本当のことのように思えて、そこから先へと、するすると不思議な世界に入っていけるのです。

リアリティがあるのは、もっと前の田舎の駅に降り立ったころの、

 

ホームが一つで、木のベンチが二つてあるだけの、小さな駅。舗装れていない道ばたの雑草にも、駅の建物も、土ばこりがあつくかかっている。そのせいか、町が白っぽく見える。一台の自動車と、二、三人人が、のろのろと動いている。はりきっているのは、太陽だけのようだった。

 

もしかして、あなたはこういう田舎をどこかで見かけたことがありませんか?

私の母の実家がこういうところでした。ここで、もう、ぐっとこの話に引き込まれてしまいます。

でも、こういう現実の世界もいいですが、ほんとうは誰でも、今とは違う、もっとすてきな場所へ行ってみたいと思っているものです。

どこか異国情緒があって、現実のいざこざから解放されるようなところへ。

 

この話は、最初の現実世界の描写がとても上手いので、そのままファンタジーの中へ無理なく入っていくことができます。

入ってしまえば、とりあえずは何でもござれで、作者のルールがこの物語の世界を支配します。なんて楽しいことでしょうか。

読者はいっとき、この憂さの多い現実から逃れて、楽しい物語の世界で遊べるのです。

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森の深い緑の中には、赤やクリーム色の家があり、石だたみの道は雨がふったあとのようにぬれていた。森の中に、たった6けん。しいんとしてだれもいないようだ。まるで外国へでもきたみたいだった。

 

さて、ここはあの人気番組の“ぽつんと一軒家”ではなくて、ぽつんと6軒家です。しかも、西洋風の街並み

1つがリナが泊まることになる下宿屋ですが、他の5軒は、本屋、海の店、せとものの店、お菓子屋、おもちゃ屋などのお店なのです。

そこの店主も、それぞれ個性豊かな人達ですが、売っているものも面白いし、そのお客もどこか変です。

それに、そもそもこんな山深い森の中へ、いったい誰が買いに来るというのでしょうか?

 

そしてまた、リナが泊まることになったピコット屋敷という下宿屋は、家主のピコットおばあさんはじめ、下宿人もみんな変わり者ばかりです。

大きくて丸くて真っ赤な鼻をしたイッちゃん。真っ白いかっぽう着を着たキヌさん。名コックのジョン。それから、金色の毛で、緑色の目をした大きなねこのようなジェントルマンなど、個性豊かなキャストばかり。

なんとなく面白そうな展開を予想させてくれます。

 

ピコットおばあさんは、「働かざる者食うべからず」といって、リナにそれぞれの店に働きに行かせます。

そうして、色いろな事件や出来事に遭遇して、やがてリナは『霧の谷』の秘密に気づいていきます。

たとえば、本屋さんでは、

 

「おかしいなあ。あそこをまがると、いつもの古本屋のはずなんだけどな。こんな店あったかな」

 

といいながら、予備校通いの学生が入ってきて、詩集を持っていきます。

店主が代金はいらないといったので。そして、この店のことをこう説明します。

 

「この町は、いろんなところとつながっているの。距離なんてないの」

 

不思議ですね。でも、こんなお店がどこかにあったならって、思いませんか。

向かいの海の店「バカメとトーマスのいる店」では、

 

ここへ海の男だという船長が、ふらっとやってきます。

彼の父も祖父も船乗りだったのですが、自分の船を持てませんでした。祖父はいつか自分の船を持ったら、船長室に置くのだといって1つのランプを大切にしていました。

男はやっと船を持てたが、祖父から受け継いできたランプを、シケで失くしてしまったのです。

そのランプが、なぜかこの店にあるのです。

 

「そうだ。これだ。まったくおなじだ。ここにネプチューンの像がついている。これだ」

と、手にとってうれしそうにながめた。

船長さんは、ランプをなでまわしながらきいた。

トーマスは、

「いりませんよ。あんたのものだから」

とこたえた。トーマスの茶色の目は、きらきらひかった。

 

この『霧のむこうのふしぎな町』は、ファンタジーですが、大冒険も、壮大な魔法も、激しい戦いもありません。こんな所はあるはずがないのに、もしかしたらどこかにありそうな町のような気がしてきます。

出てくる人達もちょっと変わりものですが、なれ親しんだ誰かのようで、愛すべき人物ばかりです。

ただし、この『霧の谷』に行くことができるのは、リナのような心を胸に秘めた人だけかもしれません。

なぜなら、このファンタジーは楽しいだけでなく、ちょびっとだけ真実も混ぜてあるのですから。

せともの店でシッカが粉をふりかけて、せとものが本当の姿になったように、

もしかしたら、大切なメッセージがどこかに隠れているかもしれませんよ。

 

作者 柏葉幸子(かしわば さちこ)

1952年岩手県に生まれる。東北薬科大学卒業。

1975年講談社児童文学新人賞を受賞。

同書にて日本児童文学者協会新人賞を受賞。

「地下室からのふしぎな旅」「天井うらのふしぎな友だち」

「ふしぎなおばあちゃんがいっぱい」「かくれ家は空の上」

 

 

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お題「我が家の本棚」

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万年筆から歌が聴こえる・・・

万年筆の良さっていうのは、一本の線であってもインクの濃淡が出て味わがある文字になるっていうか、温かみがある文字になるっていうか、そういうところなんじゃないのかなあって思います。

こう力を入れたところは若干太めの線になったり、とめのところは濃くなったりして、面白いし、個性も出てきますよね。ボールペンだったら、なかなかこうはいかないなって。

小学生のとき。初めて万年筆を使おうとしたら、兄に「鉛筆と違うんだから、力を入れて書いたらペン先がダメになるぞ」っていわれて、ドキドキして書いたのを思い出します。

子供向けの雑誌の付録だっんだけどね。

なんだか、ちょっぴり大人になったような気分になって、すごくわくわくしたっけ。

 

そういうのって、きっと少数派かもって思います。忙しい現代では、万年筆はあまり向かないですよね。

ちょっとだけどインクが乾くのを待たなければならないし、

インクだって、ボールペンよりは早く切れてしまい、カートリッジを入れかえたり、インクを吸入したりと、手入れだって面倒です。

 

だけど万年筆愛好家にとっては、そこがまたかわいいところです。

大すきなペットのように、

「ごはん、ごはん」と催促したり、

「遊んでよ」とじゃれついてきたり、

トイレの世話だってあります。

時には不機嫌になったりして・・・。

でも、そういう面倒なところも含めて、ペットって限りなくかわいいですよね。

 

ペットと並べるのもどうかとは思うんですが、

まあ、そんな感覚とでも思ってくれたらいいのかな。

そして、そういうわけで、

理由もなく、私は万年筆がただ好きなのです。

朝、一日の計画を立てるときには、必ず万年筆で書きます。

うん、やるぞ!!

という気分になってきます。

 

かといって、私はコレクターではないので、そんなに多くは持っていません。

極細字、中字と太字の中間くらいの中字、をそれぞれ1本と、細字を2本、モンブランの違うモデルのものを使っています。それぞれみんなちがう色を入れて楽しんでいます。

だけど、たまに数年に1度くらい、新しいやつが欲しくなってきます。

たいがいは我慢してやり過ごすのですが、買うとやっぱりテンションが上がります。

心の中で、鈴が鳴るのです。

 

今回は、ちょっと買ってしまいました。

もちろん、使うつもりで買ったのです。M字だから、これにミッドナイト・ブルーを入れて使おうと思っていました。

それなのに、未だに使えていません。

眺めてニヤニヤ、手にしてニヤニヤしているだけです。

これでは、コレクターではないか。なんということだろう・・・。

 

さて、今回私が新しく買った万年筆というのは、これです。↓↓↓

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MONBLANC グレートキャラクターズ ザ・ビートルズ スペシャルエディション

 

ビートルズ・・・そういう世代ではなかったけれど、真っ暗闇の中を歩いていた高校時代。

その道を強烈な光で照らしてくれたのが、ビートルズの曲でした。

もうとっくに解散していたけれど、遡るようにして独りで聞いていました。

 

今、クラシックだの、その前はジャズだのといっているけれど、そのはるか前に胸躍らせて聴いていたのはビートルズ。すべての曲を知っている・・・。

いつ頃から聴かなくなったのだろう・・・か。

やっぱりあれから。あのショッキングな事件から、聴かなくなってしまったような気がします。

今から思えばだけど、なんとなく封印してしまいました。

 

そして、今、このビートルズの万年筆を手にすると、なぜか頭のなかに、いろんなビートルズの曲が聴こえてくるのです。

なぜなんだろう。

万年筆から曲が聴こえてくるなんて・・・・。

 

お題「これ買いました」

 

 f:id:sakurado:20210326161259p:plain みなさん、こんにちは!

いつもご訪問をありがとうございます💛

 

「テンションが上がるものを買うのは、無駄使いじゃないよ」

斎藤一人さんの言葉です。

いいこというなあ・・・。

  

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野ばら・月夜とめがね/小川未明/感想

f:id:sakurado:20210930124653j:plain 野ばら/月夜とめがね

小川未明・作/中川貴雄‣絵/宮川健郎・編 [岩崎書店]

 

野ばら

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大きな国と小さな国の国境に、国境を守るために兵士がやってきていました。そこは野ばらが茂っていて、朝からみつばちが飛んいました。

大きな国の兵士は老人で、小さな国の兵士は若者でした。

そこはさびしい山の中だったので、いつしかあいさつを交わすようになり、将棋をするまでになりました。

 

小鳥はこずえの上でおもしろそうにさえずっていました。

白いばらの花からは、よいにおいをおくってきました。

 

将棋をしながら、

老人の兵士が「せがれや孫がいる南の方に帰りたいものだ」と言えば、

「あなたが帰ってしまっては困ります。どうぞ、もうしばらくいてください」

と、青年の方がいったりします。

なんて平和で、穏やかな日々でしょうか。

 

この話を読んでいると、頭の中にルイ・アームストロング(通称サッチモ)の

「この素晴らしき世界」What aWonderful World の美しいトランペットの曲が聞こえてくるような気がするのです。

この曲(歌)は、あたたかい春の日に、ひなたぼっこをしているような気持にさせてくれます。

サッチモが美しい自然とそのなかにたたずむ平和で幸せな人々を歌ったこの頃、

アメリカはベトナム戦争をしていました。そして、連日、大きな犠牲者が出ていました。

若いシンガーは、こぞって反戦歌を歌ったのです。

もちろん、サッチモもこの戦争に心を痛めていました。

しかし彼は、反戦を叫ぶ代わりに、ひたすら平和であることのすばらしさを歌うことによって、逆に、戦争の悲惨さや虚しさを伝えたかったのだろうといわれています。

 

小川未明氏の「野ばら」も、同じように、ひたすら平和でのどかで、

野ばらが咲いている美しいところでの兵士の友情を描くことによって、

逆に戦争の悲しみを伝えたかったのではないのだろうか

と思うのです。

 

平和だったこの2つの国は、やがて敵味方になって戦うことになります。

青年の兵士は、この老兵と戦うことを拒んで、激戦地へと赴いていきます。

年老いた兵士はそのまま国境に残されて、ただひたすら青年の身を案じていました。

そして、旅人から、その後、戦争がどうなったかを知らされます。

そうすると、

 

あちらから、おおぜいの人の来る気はいがしました。

一列の軍隊でありました。そして、馬にのってそれをしきするのは、かの青年でありました。

軍隊はきわめてせいしゅくで声一つたてません。

やがて老人の前を通るときに、青年はもくれいをして、ばらの花をかいだのでありました。

 

ここで老人は、はっとして目覚めるのです。夢を見ていたのでした。

野ばらは枯れてしまい、老人は南のほうへ帰っていったのです。

 

このお話の題名になっている「野ばら」は、この話のなかにたくさんでてきます。

この平和で穏やかな日々に、野ばらは、匂うように咲いていたのです。

そうして、青年が夢の中で野ばらの匂いをかぐところで、目がさめるのです。

この野ばらの匂いをかぐというところに、作者小川未明氏の思いがぎゅうっと凝縮されて描かれているように思います。

そして、野ばらが枯れたというのは、どういうことなのでしょうか。

 

野ばらは、平和の象徴なのでしょうか。

それとも、もっと違うなにかでしょうか。

たぶんそれは、野ばらをみたときに、あなたの胸のなかにそっと咲いたそれ

なのです。

ちなみにこの作品「野ばら」が書かれたのは、第1次世界大戦の少し後だそうです。

これから、また大きな悲しい戦争に入る少し前のことです。

 

 

月夜とめがね

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おだやかな、月のいい晩のことであります。

しずかな町のはずれにおばあさんは住んでいましたが、おばあさんは、ただひとり、窓の下にすわって、針しごとをしていました。

ランプの火が、あたりを平和に照らしていました。

 

月の光は、うす青く、この世界を照らしていました。

なまあたたかな水の中に木立も家も丘も、みんなひたされたようであります。

 

これもとても平和で穏やかなおばあさんの暮らしが描かれています。

なまあたたかな水の中に……というようなところで、

これからなにか不思議なことが起こりそうな怪しげな感じが描かれています。

 

かすかに町のにぎわいを遠くに聞きながら、おばあさんがぼんやりとしていると、そこへめがね売りがやってきます。

おばあさんはちょうど目がよく見えなくて困っていましたから、そのめがねを買ってつけてみました。

すると、それはそれは良く見えるようになったのです。

さて、おばあさんがもう寝ようとめがねを外したら、また外の戸をトントンとたたくものがありました。

それは若い娘で、香水製造場にやとわれているといいます。

おばあさんがよく見ようと、さっそく買ったばかりのめがねをかけてみて、

おばあさんは娘の本当の姿を知るのです。

 

さて、この話のラストにも、やっぱり野ばらが出てきます。

おばあさんの家の裏には、花園があるのです。こんなふうに

 

花園には、いろいろの花が、いまをさかりとさいていました。

昼間は、そこに、ちょうや、みつばちが集まっていてにぎやかでありました。

けれど、いまは葉かげでたのしいゆめを見ながらやすんでいるとみえて、まったくしずかでした。

ただ水のように月の青白い光が流れていました。

あちらのかきねには、白い野ばらの花が、こんもりとかたまって、雪のようにさいています。

 

穏やかで平和でしあわせな情景が、目に浮かぶようです。

あの時代に作られたとは思えないような、みずみずしくてやわらかな感性です。

ひとつの言葉のむだもない、なんて美しい文章でしょうか。

 

 

小川未明(おがわ みめい)

1882~1961年。新潟県生まれ。早稲田大学卒業。

雑誌『少年少女』の編集に従事する傍ら童話を発表し、

1910年、最初の童話集『赤い船』を刊行。

 

野ばら・月夜とめがね [ 小川未明 ]

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お題「我が家の本棚」

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野ばらは昔、滝平二郎氏の影絵を観たことがありました。

お話に合わせて影絵も変わっていきました。

日本児童文芸家協会で観たような気がするのですが、

何十年も前なので思い違いをしているかもしれません。

影絵も滝平さんのだと思っているんですが……。

ただ、とても美しかったという記憶だけは、間違いありません。

 

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1日1杯脳のおそうじスープ☕解説・感想・簡単レシピ

あなたは最近、頭の回転が鈍くなったように気がしませんか?

近年の研究では、「脳のゴミ」とよばれるアミロイドβたんぱく質が深~く関係していることがわかっています。

この脳のゴミを取り除いて、蓄積しないようにすれば、 記憶力のアップや集中力のアップ、さらに認知症の予防になります。

そのために効果があるのが、この「脳のおそうじスープ」なのです。

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 脳神経内科医 内野勝行院長著

1日1杯脳のおそうじスープ / アスコム

お題「我が家の本棚」

 

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第1章 なぜ、脳トレには意味がないのか?

 

40代~50代を境に、脳の衰えは進んでいきます。

 

残念なお知らせがあります。

脳トレに、脳を鍛える効果はありません!

 

スコットランド・アバディーン王立病院のロジャー・スタッフ氏、およびアバディーン大学の共同研究では、クロスワードや数独(パズルの一種)のような脳トレによる知能低下(つまり認知機能の低下)を防ぐ効果はない、という研究データを発表しています。

 

また、スタンフォード大学長寿研究センターとドイツのマックス・プランク研究所人間発達研究部門から、脳トレゲームの効果は科学的根拠が不十分である、という声明が発表されました。

 

つまり、

脳トレさえ行っていれば、記憶力の低下や認知症といった脳の衰えが防げると考えるのは間違いなのです。

 

 

認知症の原因として最も多いアルツハイマー病は、15~20年という長い年月をかけて、「脳のゴミ」が蓄積した結果、引き起こされると考えられています。

つまり40歳~50歳には、もうすでに「脳のゴミ」をクリーニングしたり、ゴミを出さない生活習慣を始める必要があるわけです。

 

1つは、睡眠不足によるものです。睡眠不足が続くと、アミロイドβがうまく排出されず脳内に蓄積するという研究結果が、スタンフォード大学西野清治教授により発表されています。

 

2つめは、栄養不足によるもです。

アミロイドβの発生を防ぎ、排除をサポートする栄養素を毎日摂ることが大切であると脳神経内科医の西野勝行院長は語っています。

 

 第2章 「脳のゴミ」を取り除けば脳はよみがえる

  

アミロイドβとは、脳神経細胞を死滅させる毒性の高いたんぱく質です。

このアミロイドβが脳にたまると、アミロイド繊維という硬い糸くずのようなものになり、それが脳神経細胞のまわりに沈着します。それが主に思考、記憶、知恵、随意運動機能などを司る大脳皮質などの脳神経細胞を破壊するのです。

 またNK細胞をはじめとした免疫系の働きが抑制されることが明らかになっています。

NK細胞とは、ナチュラルキラー細胞と呼ばれ、外部から侵入したウイルスなどの異物を感知して攻撃する免疫細胞です。

つまり、アミロイドβが溜まると、風邪やインフルエンザなどの感染症にもかかりやすくなったり、がん細胞を攻撃する力が弱くなるということです。

 

逆に考えれば、「脳のゴミ」をスムーズに排出できれば、物忘れや頭の回転が鈍くなるのを最小限に防ぐことができるのです。

 

アミロイドβを溜めない、排出を促す働きがある栄養素を豊富に含んだ食品を積極的に食べることで、より効果的にアミロイドβの発生量を抑え、排出できるようになります。

甘いモノ、糖質の摂り過ぎも、脳のゴミ、とくにアミロイドβが溜まる原因となります。

 

糖を摂り過ぎて血液中の糖が急激に増えると、それを処理するために大量のインスリンが分泌されます。インスリンが大量に分泌すされると、それを分解する酵素も大量に必要となります。

 この酵素は、アミロイドβを分解する働きも持っています。

インスリンが分泌されすぎると、インスリンの分解酵素はアミロイドβの分解にまで手がまわらなくなってしまい、アミロイドβが蓄積してしまうことになります。

 脳のおそうじをする前に、血のめぐりを良くしておくことが必要です。

 

ドロドロ血液だと、脳のゴミは血液の流れに乗って体外へ排出されず、脳のゴミの蓄積をまねきます。ドロドロ血液の原因になる悪い油をなるべく摂らないようにして、良い油を摂るようにしましょう。

 良い油は、オリーブオイルやエゴマ油、魚に含まれるEPA、DHAなどで、これらは脳のおそうじを強力にサポートしてくれます。

 

体のサビを引き起こす「活性酸素」が増えると、アミロイドβの蓄積も促進されます。

活性控訴を直接的に除去、排泄できるのは、トマトやエビなど「抗酸化物質」という成分を含んだ食品です。

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第3章 脳のゴミが認知症を引き起こす

 

記憶を司る海馬ではなく、前頭葉の血流量を増加させる脳トレには、記憶力の改善や認知症の予防に直接的な効果はありません。

 

早めの対策をとることで、完治はできなくても、症状の悪化を抑えることは期待できます。

 それには、若いうちから脳にゴミをためないような生活をしていくことが大切です。

 脳トレよりも有効なのは、「感情に働きかける、体を使う活動」です。

楽器の演奏やキルトのデザイン、庭いじりといった刺激的な活動など、何らかの目標を設定した活動は、脳を活性化させます。

 

もう1つは、料理です。

料理は完成形をイメージして、材料を買いに行き、買いそろえた食材を切って、煮て、焼いて、調味料を入れて、味を調えてと、さまざまな段階で脳をフル稼働させる必要があります。

 

「脳のおそうじスープ」は、スープを作る過程で脳が活性化するだけでなく、スープで摂取した栄養成分が内側から脳の働きを健全化します。

 

第4章 脳のゴミを消す「おそうじスープ」とは? 

 

「脳のおそうじスープ」は、1日最低1杯、長く飲み続けることで、効果を体感できます。

脳のゴミを溜めず、機能低下を防ぐための栄養の摂り方の基本は、三大栄養素とよばれる「糖質」「脂質」「タンパク質」に加え、ビタミン、ミネラルといった栄養素を過不足なく摂ることが大切です。

栄養不足に陥れば、脳にも必要量の栄養が補充されないため、脳は元気を失い、脳のゴミを排出する力も衰えてしまいます。

薬やサプリメントとは違うので、毎食摂っても問題ありませんし、どのタイミングで摂ってもかまいません。しかも、1食あたり86キロカロリーと低カロリーなので、小腹が空いたときに食べても良いのです。

 

脳のおそうじスープに含まれる栄養素

  • DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)
  • α-リノレン酸
  • レシチン
  • アスタキサンチン
  • γ-オリザノール
  • タンパク質
  • セサミン
  • リン
  • ビタミンB群  

 

第5章 「脳のおそうじスープ」の素の作り方

 

材料(約8杯分)

トマトー大1個(約200g)

蒸し大豆・くるみー各50g

桜えびー10g

すりごまー大さじ3(18g)

ツナ缶(ノンオイル)ー2缶(140g)

塩ー小さじ1(6g)

中濃ソースー大さじ1(18g)

こめ油ー少々

 

 

f:id:sakurado:20210924120114p:plain作り方

 

 1.トマトをおろし金ですりおろす。

 

2.蒸し大豆とクルミを保存袋(大)に入れて、クルミを砕きながらもむ。

 

3.2に1と、その他の材料を入れる。

 

4.揉み混ぜてから平らにして、冷凍保存する。

 

※ナッツの食感が気になる場合は、めんぼうやコップの裏を使うと、より細かく砕きやすいです。

 

食べ方

 

1.冷凍保存したスープの素(60g)を割って、うつわに入れる。

 

2.熱湯(150ml)を注ぐ。

 

3.こめ油を少々たらして完成!

 

💛毎日1杯は必ず飲み、最低3週間はつづける。

💛朝・昼‣晩の食事のときにかぎらず、小腹が空いたときに食べてもOK!

 1食わずか86㌔カロリー。

💛ナッツや大豆など、腹持ちのいい食材が入っているため、空腹感も解消する。

💛具材も残さず食べると、脳のおそうじ効果がアップ!!

 

食材は脳のおそうじをサポートする成分が豊富に含まれています。

しかも、どれもいつもの近くのスーパーで手に入るものばかりなのは、うれしいですよね(⋈◍>◡<◍)。✧♡

 

すりごま:セサミン

活性酸素の除去をサポートするセサミンを摂ることができます。

DHAの酸化防止効果もあり。

 

蒸し大豆:ビタミンE、リン、ホスファチジルセリン

脳の活性化に欠かせない、ホスファチジルセリンやリンを摂れるうえ、抗酸化作用のあるビタミンEも豊富です。

 

ツナ缶:DHA、EPA、ビタミンB群

マグロからは血液サラサラ効果が確認されている良質な油の代表格であるDHA、EPA、ビタミンB群をたっぷりと摂ることができます。

ノンオイルのもののほうがDHAが多いので、おススメ。

 

トマト:リコピン、ビタミン

脳を錆びつかせて脳にゴミを溜める原因である「活性酸素」を除去する働きを持つ抗酸化成分とよばれる機能性成分に分類される「リコピン」のほかに、ビタミンもたっぷり含まれる食品です。

 

桜えび:アスタキサンチン、タンパク質

抗酸化力が高いアスタキサンチン、動ける体づくりに欠かせないたんぱく質も豊富です。

 

クルミ:α-リノレン酸

α-リノレン酸をはじめとした良質な油がたっぷり含まれています。

 

ソース:スパイス

スパイスや生姜などで作られていますが、スパイスの香りは記憶を司る海馬を活性化させます。香りもしっかりと楽しんでください。

 

こめ油:γ-オリザノール

γ-オリザノールを含む数少ない良質な油です。

ちょっとひと垂らしするだけでも十分です。コクと旨味もアップします。

 

これに、冷凍のきざみネギをぱらぱらと入れると彩りも良く食欲もアップします。

冷凍の野菜は他にもパクチーやほうれんそうやいろいろあるので、お好みの野菜を入れてみてもいいですね。

 

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体験談

初めにもお話しましたが、私はこの「脳のおそうじスープ」を飲む(食べる)ようになってから、お菓子やコーヒーにお砂糖などの甘いものの摂取が少なくなりました。

珈琲もブラックでおいしく味わって飲めるようになりました。

お菓子をあまり食べたいと思わなくなったので、すごく良かったです。

ダイエットにも糖尿病予防にも、それから経済的にも節約できて良かったです。

また、なぜかよく眠れるようになりました。

なぜかわかりませんけれど、私が思うことは、たぶん脳が栄養不足だったのだろうと思います。

食事をちゃんと摂っているつもりでも、脳の何かの栄養が不足していたのだと思います。それで、脳はもっと摂取するように指令を出します。

ところが、脳が必要としている栄養がわからないので、甘いものをどんどん食べていたのではないのでしょうか・・・。脳が要求しているのは甘いものだと勘違いしていたのかもしれません。

だから、いくらお菓子を食べても、また甘いものが食べたくなってしまうという悪循環に陥ってしまっていたのではないのでしょうか。恐ろしいことです。

なぜなら、この「脳のおそうじスープ」を食べるようになってから、不思議とそういうことが、ピタッと止まったのです。食後にお菓子も食べたくなりません。

これはエビデンスがあるわけではないのですが、とにかく良かったです。

 

↓↓↓それがこの1日1杯脳のおそうじスープになります。

 

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もっと詳しく、スープの作り方も載っています。

他に、簡単アレンジメニューのレシピもあります。

この本には、脳のおそうじスープをベースにしたアレンジスープのレシピもたくさん載っていて、どれもおいしそうです。

  • ころころ鶏むね肉と納豆のおみそ汁
  • 牡蠣とほうれん草のミルクスープ
  • キムチチゲ風スープ
  • 玉ねぎのスープグラタン風
  • もち麦と豚しゃぶ肉の中華風スープ
  • きのことあさりのもぐもぐスープ

1家に1冊あってもいい常備薬、というか常備本になっています。


記憶力アップ×集中力アップ×認知症予防 1日1杯脳のおそうじスープ [ 内野勝行 ]

 

 

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