桜さくら堂

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愛しの庭木💛南天(ナンテン)さん

わが家の数少ない庭木の南天さんが、

赤い実をいっぱいつけました。

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この南天さんは3年前に、小さな貝がいっぱい寄生してしまい、アリが行列をはして上り下りをするようになっていました。

素人なりにいろいろがんばってみましたが、どうしようもなくて、貝が付いている枝はみ~~んな切ってしまいました。

f:id:sakurado:20211209103805p:plainごめんなさい、南天さん💦

一時はつんつるてんの棒のようになってしまいましたが、あれからまた細い枝がのびて葉が茂り、白い花をいっぱい咲かせて、今ではこのように赤い実をいっぱいつけてくれるようになりました。

 

f:id:sakurado:20211212061529p:plain  ありがとう、南天さん!!

 

花言葉は私の愛は増すばかり

     良い家庭

初夏に白い花を咲かせ、晩秋から冬にかけて真っ赤な実をつあけることから

 

難転・・・難を転ずるとも呼ぶことから、縁起の良い木とされ、

火災除け、魔除けのため、玄関先、トイレ付近、鬼門の方角に植えると良いとされています。

・お正月飾りとしても使われます。

・昔から毒消し、デトックスに、各家庭によく植えられました。

 

・果実は熟すにつれて、赤から黒になるため、岐阜県郡上市八幡町では黒字に転じるという縁起を担いだ「南天玉」が作られて、正月飾りに使われています。

 

茨城県以西の本州・四国および九州に自生するナギ科ナンテン属の常緑低木。

 

空海が唐から持ち帰ったナンテンの枝を石垣にさしたものが根付いたという伝説や、中国中南部およびインドの暖地にあったものが薬用として持ち込まれ、野生化したなどの説があります。

 

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風のラヴソング[青空の国]越水利江子【児童文学】感想・レビュー

きこえてくるのはラヴソング

さあ 泣かないで

さあ 立ちあがって

耳をすまして

 

いつでも

だれかが くちずさんでいるはず

あなたへの ラヴソング

 

おもいだして

あの日の ラヴソング

ほら

明日のあなたへの ラヴソング

 

風のラヴソングは作者の越水利江子さんが、自身の子供時代をふり返って、

あのころ、読みおわったあと、力になる物語に出会えていたらと・・・

そんな気持ちから、

今もたたかいつづけているひとりぼっちの幼い戦士たちのために書きつづった少女・小夜子の一生を通して描かれるさまざまな「愛」の物語です。

 

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越水利江子・作/中村悦子・絵/講談社・青い鳥文庫

お題「我が家の本棚」

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青空の国

 

 小夜子は授業中にあくびをしたことを先生に注意され、そのことがもとでいじめっ子の松浦くんと藤井くんに机に落書きをされたり、机のなかに泥を入れられたりしました。

そんなことがあったために、学校から帰ると知らない所へ行きたくなって、家からいちばん近い山の泉山へ歩いていくのです。

知らない山道を歩いていってトンネルと抜けると、先に道はなく雑木林と野小屋とさといも畑だけになります。

そこで小夜子は、パジャマ姿のやせた女の子に出会った。その子は病気なので学校へ行けないのだという。

夕暮れなのですぐに帰ろうとしたら、その子がおじいちゃんとの秘密を見せてくれるといって、小夜子を引き止めるのです。

 

 行く手の雑木林は斜面になっていて、点々と白い明かりがともっていた。

むせるようなあまいにおいがただよっていた。

夕方の林のなかでは、それは、白くにじむ明かりのように見えたけど、ほんまは、大きな白い花やった。

 

f:id:sakurado:20211210101346p:plainそれは山百合の花でした。

おじいちゃんと二人で、大事に植えて育てているのです。

 

また来るかと尋ねられて、

また来ると言ったら、その子はまた雑木林に入っていって・・・

 

その子はぜいぜい息をきらしてもどってきた。

「うち、走ったらあかんねん」

 そういいながら、うしろにかくした手をうちに差し出した。

「あげる」

 折りとられた山百合が一輪、目の前でふわりとゆれた。

 

 小夜子はその山百合を学校へ持っていきますが、また松浦くんと藤井くんが、わざと小夜子にぶつかるように松浦くんを押したせいで、転んで花が首からポキンと折れてしまいました。

小夜子が悲しんで泣いていると、おとなしい三河さんが工作のりを溶く深皿に水を入れて浮かべてくれます。

山百合の花は、二週間ほどで枯れて死んでしまいました。

その死んだ山百合を、小夜子は紙につつんで運動場のすみっこに穴を掘ってうめるのです。

そうして、山百合をこんなにしてしまったことが申し訳なくて、もうあの子にあわす顔がないと思うのでした。

 

運動場からもどると、小夜子の机の中にビニールに入ったぬれた土があったのです。

また松浦くんと藤井くんがやったんだろうと思った小夜子は、放課後に泥をそのままにして学校から帰ってしまいます。

 

そうしたら、帰り道のとちゅう、日下部くんが追いかけてきて・・・・

 

 日下部くんはおこったような顔で、手に持ってたなにかを、うちの手にぎゅっと押しつけて、そのまま、なんにもいわんと行ってしもうた。

 

「日下部くーん、これ、なに?」

 うちは走っていく日下部くんにたずねた。

「あ、それ・・・うちの庭のリコリス。百合に似た花が咲くんや。

ほんものの百合やなくて、ごめんな」

 日下部くんはふりむき、それだけいうと、学校の角をまがっていった。

 

 土も球根もほんのり温かくて、きっと日下部くんがぎゅっとにぎって持ってきたからかもしれないと小夜子は思い、このリコリスをあの子といっしょに植えようと思いつくのでした。

 そうしたら小夜子の心も晴れて、雲一つない青い空が見えるようになったのです。

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匂うように美しく大きな山百合の花が見えてくるようなお話ですね。

 

小夜子がもらった山百合の花を学校に持っていこうと思ったのは、いつもお金持ちの子や庭にいっぱい花を咲かせている家の子が学校に花を持ってきていたから、それがうらやましかったことと、先生にゴマすりをしたかったから、と書いてあります。

それで、花が折れてしまった時に、家に置いておけばこんなことにならなかったとものすごく後悔するんです。

 

その山百合の花が枯れたときにも、小夜子は「死んだ」って言っています。

まるでペットの動物が死んだように、その死んだ百合の花を運動場のすみに穴を掘ってうめるんですね。

小夜子にとってどれだけ大事な花だったかが、この行動からわかります。

また小夜子がとても感受性の豊かな少女だということも。

 

そして、百合の花が折れた時に、小夜子に手をさしのべてくれたのが、いつもはいるかいないかわからないようなおとなしい三河さんです。

「これに浮かべたら、折れててもきれいやし」と、なぐさめてくれたり、

泣いててちゃんと説明できない小夜子にかわって、なぜ深皿に百合の花が浮かんでいるのかを先生に言ってくれます。

また、熱が出て学校を休んだ小夜子にかわって、毎日深皿の水を取り替えてくれていました。

 

 それに対して、先生は・・・きれいやなとも何とも言わずに、じゃまものみたいに、百合のお皿を押しのけて、自分が持ってきた教材を置くのです。

そういうところから、この先生がどういう人間なのかが垣間見えてきますね。

 

 人間にとって、何が大切なのかがわかるようなとてもいいお話です。

そして、読みおわると、あなたは、青空の国の住人になっているかもしれません。

きっとそこには、きれいな花が咲いていることでしょう。

 

 

※ 風のラヴソングは、どれも短いお話になっていますが、どれも内容が深くて濃い作品なので、ぜひ深く味わっていただきたいので、何回かに分けて感想を書いてみたいと思います。

 

著者紹介:越水利江子さん

 高知県生まれ、京都育ち。

「風のラヴソング」(岩崎書店)で、日本児童文学者協会新人賞、

文化庁芸術選奨文部大臣新人賞受賞。

「あした、出会った少年」(ポプラ社)で、日本児童文芸家協会賞受賞。

他に「花天新選組君よいつの日か会おう」(大日本図書)、

「竜神七子の冒険」(小峰書店)、「ぼく、イルカのラッキー」「月夜のねこいち」(共に毎日新聞社)、「忍剣花百姫伝」シリーズ、「こまじょちゃん」シリーズ(共にポプラ社)、「霊少女花」シリーズ(岩崎書店)、「百怪寺・夜店」シリーズ(あかね書房)など、ヤングアダルト、エンターティンメント、幼年絵本まで作品多数。

 


風のラヴソング(完全版)【電子書籍】[ 越水利江子 ]

 

 【中古】風のラヴソング完全版 /講談社/越水利江子(新書) 

 

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みなさん、こんにちは💛

いつもご訪問をありがとうございます。

 

お掃除をするときは・・・

神社の巫女さんやお寺の小僧さんになったつもりで、

自宅は神社・仏閣だと思って、

世の中の片すみをはき清めるという気持ちになってやると、

なんだか心の中までスッキリとします。

うつうつとした時に、お掃除は効きますよ。

さて、今日もお掃除をしよう。。。

 

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シクラメンが、今年はさらにいっぱい花をつけました(*^_^*)

このシクラメンは外で栽培するシクラメンです。

園芸が苦手なのですが、なぜかシクラメンとは相性がいいらしくて、

こんなにいっぱい花を咲かせてくれました。

 

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今週のお題「最近あったちょっといいこと」

 

この花を買ったのは、ちょうど1年前くらいでした。

この半分くらいの花を冬の間じゅうつけていましたが、春になっても咲いていたので、そのままにしていました。

 

そのあと、植えかえようと思いつつも、なんだかんだと忙しくて放置してしまい・・・

f:id:sakurado:20211209103805p:plain ごめんなさい💦

 

すると逞しく夏を乗り越えて、

ふと気づくと、たくさん葉を増やしていき、

秋になったら花をつけはじめ、

今はこのようにたくさんの花をつけるようになりました。

美しいから、玄関先に置いてみました。

 

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ありがとう、シクラメンさん!

 

いつもいつも玄関先で、

「いってらっしゃい」

「おかえりなさい」

と、にこやかに笑顔を向けてくれて。

 

そうして、道行く人には、

「こんにちは」

訪問客には、

「いらっしゃい」

「ようこそ、元気?」

と、私にかわって挨拶をしてくれて。

 

小さな幸せは、いつも訪れているんですね。

そして、それが、

ほんとうはとても大切で、

すご~く大きなことなんだって思います。

 

今日も、あなたが幸せでありますように❣

 

 

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みなさん、こんにちは💛

いつもご訪問をありがとうございます。

 

私、最近、整形と皮膚科を受診してきました。

右肩が夜になると痛むのと、手の湿疹が悪化したからです。

ほんとうは今年の2月頃からだったんですが、

新型コロナが心配で、

急いで病院にいくほどでもないと控えておりました。

コロナが落ち着いてきたのでそろそろ行こうかと思っていたら、

またオミクロン株が流行りそうな雲行きになったので、

まだ水際で止まっているうちにと思って、

大急ぎで行ってきました。

やれやれです~~。

 

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風のラヴソング[なれてるお父ちゃん]越水利江子【児童文学】感想・レビュー

きこえてくるのはラヴソング

さあ 泣かないで

さあ 立ちあがって

耳をすまして

 

いつでも

だれかが くちずさんでいるはず

あなたへの ラヴソング

 

おもいだして

あの日の ラヴソング

ほら

明日のあなたへの ラヴソング

 

風のラヴソングは作者の越水利江子さんが、自身の子供時代をふり返って、

あのころ、読みおわったあと、力になる物語に出会えていたらと・・・

そんな気持ちから、

今もたたかいつづけているひとりぼっちの幼い戦士たちのために書きつづった少女・小夜子の一生を通して描かれるさまざまな「愛」の物語です。

 

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越水利江子・作/中村悦子・絵/講談社・青い鳥文庫

お題「我が家の本棚」

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なれてるお父ちゃん

 

「小夜子、もう、あんなお父ちゃんいややから、もっと、ええお父ちゃんのとこへ行こか?」

 日曜の昼、路地のまがり角で、お母ちゃんは、大きな、ちょっときついくらいきれいな目で、じっと、うちを見ていうた。

 

 これは小夜子の視線から、両親のことを書いています。

小夜子はもらわれていった伯母さんの家ですくすくと育ってもう小学生ですが、2人のことは本当の両親だと思っています。

今の両親である2人は同じたばこ工場で働いているのですが、仕事が終わったあとは、いつも2人で晩ごはんの支度をしています。

 

その日は、お母ちゃんがだるくてぼんやりとテレビを見ていると、台所で夕飯の支度をしていたお父ちゃんが、「女なんだから、テレビなんか見てないで手伝え」ってなじって、ついに大きな夫婦ケンカになってしまいます。

カッとなったお父ちゃんの手には、どろぼう用の木刀が握られていて・・・。

 

その木刀を、お父ちゃんがおもいっきりふりあげたので、うちとお母ちゃんは真っ青になった。

「おとうちゃん!」

「あんた、な、なにすんの

 お父ちゃんは、うちとお母ちゃんをぎろりとにらんで、木刀をふりおろした。

おもわず目をつぶったうちとお母ちゃんのうしろで、バリバリっとものすごい音がした。

「こんなテレビがあるからいかんのや!」

 

 お父ちゃんは木刀でぼかぼかとテレビを殴ったのでした。テレビはボロボロになって、ときどき、ビリビリっと火花が散ります。

リアリティがあって凄まじい情景ですね。

 

そんなことがあって、お母ちゃんの口から思わず、もっといいお父ちゃんなんていう言葉が、ポロッと出てきたのでした。

もちろん心にも無いことなのですが、でも本当は心のどこかで実の父親のことを意識していたに違いありません。

ですから、こんなことになって申し訳ないと思ったかもしれないし、それにもう小学生にもなった小夜子は、幼いころとは違って男手でもなんとか育てようと思えばできないこともないのです。

そういうことがあっての、もっといいお父ちゃん発言なのです。もしも、小夜子が「あんなお父ちゃん、いやや」と言ったら・・・。

 

住んでいるのは隣のテレビの音が聞こえるような家です。

そして、隣のテレビの音や楽しく騒ぐ声が聞こえてくると、お母ちゃんはやりきれなくなって、小夜子を連れて食堂にいきます。

何でもたのんでいいからって気前がいいことをいって、いろいろ飲み食いしながら、お父ちゃんは服を買ってくれないだの、男のヒステリーだの、あんな人と結婚して失敗しただのと、さんざん愚痴を言うのでした。

そのお母ちゃんはといえば、じつは工事場のおっちゃんがチラチラとこっちを見るようなきれいな人なのです。

 

そのとき、小夜子がモット、エエ、オトウチャンのことやけど・・・ と切り出すと、お母ちゃんは急にまじめな顔になります。

 

「あのな、お母ちゃん、うち、あのお父ちゃんで、なれてるから・・・そやから、あのお父ちゃんでええ」

 お母ちゃんのまじめな顔が、ふっと、とけるみたいにやさしくなった。

「そうか・・・」

 お母ちゃんは笑った。

「あの、ケチで、カミナリのお父ちゃんになれてるのんか。こりゃ、ええわ・・・」

 

と言って、大声で笑うのでした。

きっとほっとしたのに違いありません。

 

 そして、このお父ちゃんの方も、じつは大柄でまるぼうずの頭にハンチング帽をかぶって、黒いサングラスに黒い革ジャンを着ていて、ちょっとカッコいい感じの男なのです。

そして、日曜日には電気屋さんから値切り倒した新型の画面が大きなテレビを無理して買ってきて、

「な、小夜子、まえのよりかっこええやろ」

なんて言うのです。

彼は彼なりに、きっと癇癪をおこしてテレビを壊してしまったことを反省したのでしょう。

でも、そうは言えないのですね。それで、こうなります。

 

その夜、お母ちゃんがごはんのしたくしてたら、オトウチャンが、横から、お母ちゃんの持ってた包丁をとった。

 お父ちゃんは、トントンとなっぱをきざみながらいうた。

「かまへん、テレビ見とれ」

 

 こういうのを不器用な男っていうのでしょうか。

 

いずれにしろ、この短い話で、その後の小夜子が、どういう家族に囲まれてどんな生活をしているのが、手に取るようにわかりますね。

人情味があって、すごく濃い生活が描かれていて、まるでよく出来た映画の1シーンのようです。

よく出来たというのは、リアリティがあって信じられる描写ということですね。

どの人物もしっかり立ちあがっているし、性格や個性や、それぞれの心のひだまで、こんなに短い言葉の中でしっかりと表現ができていて凄いなあとため息が出てしまいそうです。

そう思いませんか。

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※ 風のラヴソングは、どれも短いお話になっていますが、どれも内容が深くて濃い作品なので、ぜひ深く味わっていただきたいので、何回かに分けて感想を書いてみたいと思います。

 

著者紹介:越水利江子さん

 高知県生まれ、京都育ち。

「風のラヴソング」(岩崎書店)で、日本児童文学者協会新人賞、

文化庁芸術選奨文部大臣新人賞受賞。

「あした、出会った少年」(ポプラ社)で、日本児童文芸家協会賞受賞。

他に「花天新選組君よいつの日か会おう」(大日本図書)、

「竜神七子の冒険」(小峰書店)、「ぼく、イルカのラッキー」「月夜のねこいち」(共に毎日新聞社)、「忍剣花百姫伝」シリーズ、「こまじょちゃん」シリーズ(共にポプラ社)、「霊少女花」シリーズ(岩崎書店)、「百怪寺・夜店」シリーズ(あかね書房)など、ヤングアダルト、エンターティンメント、幼年絵本まで作品多数。

 


風のラヴソング(完全版)【電子書籍】[ 越水利江子 ]

 

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うつむきて 楓(フウ)の実拾う 古参道

悩みごとあり。

うつうつとして氏神様にお参りをしました。

おみくじは、小吉。

『神の教を忘れてよその、小道にまような枝道に」とあります。

そうか、枝道なのかぁ・・・

と、ちょっとは思いつつも、そんなに簡単にはいかないよ・・・と、

やっぱり気が晴れず、うつむいてトボトボと歩いた帰り道です。

 

その長い石畳の参道を、下を向いて歩いていたせいで、もの珍しい木の実を見つけました。まるで手芸作品のような・・・。

そっと拾い、手のひらに乗せて・・・

ふと見上げると、

大きな葉っぱを広げた木の枝に小鳥が数羽止まっています。

美しく紅葉した楓から木洩れ日がチラチラと輝いて、辺りにはトゲトゲのついた茶色い楓の実がいっぱい落ちていました。

これだけがなぜか棘もなく、きれいな手毬のような実でした。

 

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それは楓(フウ)の実でした。

紅葉葉楓(モミジバフウ)で、マンサク科に属するのだとか。

冬の季語とありました。

 

そこで一句。

 

うつむきて 楓の実拾う 古参道

 

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素直に、そのままですね。

悩んだせいで、久しぶりに一句、詠めました。

(悩みは解けていませんが、思いがけず詠めたので)

おめでとう!

 

ちなみに楓の花言葉は、

 

非凡な才能

輝く心

 

だそうな。

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今週のお題「最近あったちょっといいこと」

楓の実を拾ったこと。

美しい楓の紅葉が見れたこと。

自然に癒されたこと。

 

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風のラヴソング〔ふわりふわり〕越水利江子【児童文学】感想・レビュー

きこえてくるのはラヴソング

さあ 泣かないで

さあ 立ちあがって

耳をすまして

 

いつでも

だれかが くちずさんでいるはず

あなたへの ラヴソング

 

おもいだして

あの日の ラヴソング

ほら

明日のあなたへの ラヴソング

 

風のラヴソングは作者の越水利江子さんが、自身の子供時代をふり返って、

あのころ、読みおわったあと、力になる物語に出会えていたらと・・・

そんな気持ちから、

今もたたかいつづけているひとりぼっちの幼い戦士たちのために書きつづった少女・小夜子の一生を通して描かれるさまざまな「愛」の物語です。

 

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越水利江子・作/中村悦子・絵/講談社・青い鳥文庫

お題「我が家の本棚」

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ふわりふわり

 

 れんげ畑のむこうから、白いレースのパラソルが泳いでくるみたいに見えた。

 ふわあり、ふわあり、浮きあがったり、沈んだりしもって、だんだんと近づいてきた。

 れんげ畑のうしろは、雲ひとつない、真っ青な空なので、白いパラソルはまいごになった雲のきれはしのようにも見えた。

 

 この美しい幻想的な情景を見ていたのは、まだ物心もつかない幼い主人公の小夜子の兄で、小学高学年の武志です。

母親は去年死んでしまい、父親も留守なので、小夜子と武志が家の中からぼんやりと見ているのです。この話は、武志の視線から語られています。

冒頭のこの描写だけで、ぱあーっと一枚の絵が浮かんでくるような秀逸な表現です。

あとでわかることですが、こんなふうに、ふわりふわりと、運命が近づいてきたのです。

 

2人が雲のような真っ白いパラソルを見ていると、やがて女の人とハンチングをかぶった黒めがねの大っきいおっちゃんが現れてきます。

この女の人が亡くなった母親の姉で、武志の伯母さんにあたる人になります。

ここは四国で、2人は京都から来たのでした。

 

伯母さん夫婦はしばらく武志の家に泊まりますが、その間、なぜか父親は帰ってきません。武志はそれを不審には思いますが、母親が亡くなってから小夜子の面倒ばかりみていて、友達ともじゅうぶん遊べなかったのです。

それが伯母さんが小夜子の面倒を見てくれるから、川遊びなどに行けてうれしかったりもするのでした。

 

やがて伯母さん夫婦は、小夜子に「紙ふうせんを買うてやる」となだめながら日曜市に連れていき、そのままもどってこなかったでした。

武志はうつらうつらと、白昼夢を見ます。

 

ぼくは、あけはなしたままの縁側から、れんげ畑を見た。

日の暮れかかったれんげ畑のあぜ道を、いくつもの紙ふうせんの明かりが、ふわり、ふわりとのぼっていく。

 見えかくれするきつねの白いしっぽにまじって、小さい人かげが見えた。

白地に、赤い金魚のゆかた。

「さよこっ!」

 ぼくは外に飛び出した。

「こらあ、さよこをもどせ!」

 そうさけんだとき、なにもかも、はっきりわかった。

 

こうして小夜子は、伯母さん夫婦にもらわれていったのです。

 父親はその翌日にもどってきて、

 

「よう、あれは帰ったか?」

 

と、いいます。

 つまり父親は、このことを前もって知っていたのです。

 知っていて、武志が混乱したり悔しがったり、いろいろ辛い思いをするとわかっていながらも、どうしても帰ってくることができなかったのです。父親は娘と別れるのが辛くて辛くて、姿をくらましていたのです。

 その辺りのことは書いてありませんが、母親が去年亡くなったというのですから、父親は父親なりに男手でせいいっぱい幼い娘を育てようと頑張ったのだろうと思われます。

 が、とうとう無理となって、か、説得されてかわかりませんが、もしかしたら、武志がまだ小学生なのに妹の面倒をみていて遊びににも行けないのを不憫に思ったのかもしれません。あるいは娘の幸せを願ったのか・・・・。

 いずれにしろ、小夜子が連れていかれるのにもどって来なかった父親を武志が責めると、いろいろ苦しい言い訳なんかをします。

 

「おまえ・・・さびしいかえ?」

 れんげ畑をながめたまま、父さんがいうた。ぼくはだまっていた。

 れんげ畑のむこうは、青い青い空やった。

「父さんのバカヤロウ・・・」

 ぼくは声にならん声でいうた。

「ん・・・」

 まっこと、そうじゃ・・・と、父さんがつぶやいた。

 

 切ない話です。

 

 でも、誰もが悪くなく、ただ小夜子を心の底から愛しているのがひしひしと伝わってきます。

 小夜子を愛するがゆえに、手離した父親を誰が責めることができるでしょうか・・・。

このお話は、作者の人生が土台になっていて、小夜子のこれからの幸せを願わずにはおれませんね。

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※ 風のラヴソングは、どれも短いお話になっていますが、どれも内容が深くて濃い作品なので、ぜひ深く味わっていただきたいので、何回かに分けて感想を書いてみたいと思います。

 

著者紹介:越水利江子さん

 高知県生まれ、京都育ち。

「風のラヴソング」(岩崎書店)で、日本児童文学者協会新人賞、

文化庁芸術選奨文部大臣新人賞受賞。

「あした、出会った少年」(ポプラ社)で、日本児童文芸家協会賞受賞。

他に「花天新選組君よいつの日か会おう」(大日本図書)、

「竜神七子の冒険」(小峰書店)、「ぼく、イルカのラッキー」「月夜のねこいち」(共に毎日新聞社)、「忍剣花百姫伝」シリーズ、「こまじょちゃん」シリーズ(共にポプラ社)、「霊少女花」シリーズ(岩崎書店)、「百怪寺・夜店」シリーズ(あかね書房)など、ヤングアダルト、エンターティンメント、幼年絵本まで作品多数。

 


風のラヴソング(完全版)【電子書籍】[ 越水利江子 ]

 

 

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みなさん、こんにちは💛

いつもご訪問をありがとうございます。

 

断捨離で大きなダンボール4箱ほど、古本屋に出しました。

残っているのはサイン本とどうしても手離せなった本と、

今まだ読んでいる本などです。

本棚がずいぶんスッキリしました。

 

風のラヴソングも、手元に残った本でした。 

 

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【中古】風のラヴソング完全版 /講談社/越水利江子(新書)

素敵なガラスペンとガラスペンケースを買いました~~(⋈◍>◡<◍)。✧♡

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お題「これ買いました」

 

万年筆のインクは、とてもステキな色合いがあるってことに最近気がつきました。

それで色いろ集めているうちに、ボトル・インクがいつの間にか増えて、全部で7つにもなっていました。

その他にカートリッジも、色いろな色をそろえて楽しんでいますが、残念なことに万年筆の数が足りません。

その日の気分で、いろんな色のインクを使いたい。

明るい気分のときには、地中海のチュニジアの海のターコイズブルーに。

星空を眺めながら、銀河鉄道の夜の色のインク。

平和に思いを寄せて、トルストイのスカイブルーのインク。

それから、春の桜色のモンブランのインク。

冬には、雪国のインクなんかもいい感じかも。

う~~ん、

どうにかならないものか・・・・と考えていたら、

f:id:sakurado:20211130104017p:plain あっ、そうだ❕ ガラスペンを使おう。

って、ひらめきましたっ。

 

ひらめきちゃうねん。

誰でも思いつくことやん。⇐なぜか関西弁で、ツッコミ。

 

ガラスペンは水でささっと流せば、また、違うインクが使えます。

それになんだか美しいし。

ということで、ガラスペンを買うことにしました。

 

ガラスペンはいざ買おうとすると、色いろなデザインがあって本当に迷います。

ペントハウスというネットの文具屋さんで、インクとお揃いの銀河鉄道の夜というキラキラしたすてきな感じのガラスペンを出しているのですが、これは人気がある日本のガラス職人さんが作っているらしく、何年も待たないと入手できないらしいんです。

しかも、そのため今は注文もストップしているとか。

これが1万円以上するんですね。

同じペントハウスで出している源氏物語というガラスペンも、同じような状態なのです。

他にも、ガラスペンをつらつらと見ていて、ちょっと気に入ったのがあったのですが、なんと18,000円もするのです。

ガラスペン初心者の私には、このお値段はちょっと・・・・。

そそっかしい私、もしもペン先を破損したらと考えると、手が出ませんでした。

 

そこで色いろ検索したら、アマゾンで1つ、1,000円以下で良さそうなガラスペンを見つけたので、迷うことなく注文しました。

デザインはごくフツーなのですが、レビューが良かったので。

ところが、これ、待てど暮らせど、届きません。

よ~~く見たら、1か月後の到着らしい・・・どうも海外からの発送とか。

1か月・・・長いなあ・・・。

 

そこで今度は、日本で作っているものを探しました。

波のようなデザインのブルーのガラスペン、

七色の虹のようなカラフルなガラスペン、

硬質の割れにくいガラスペン、

花をあしらったガラスペンなどなど、あれこれ迷ったあげく、

ある日、すごくシンプルだけどステキなガラスペンに遭遇しました。

💛まさにひとめぼれです。

それが、これ⤵

 

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森に吹く風

という、きつねのらんぷさんというガラス作家さんの作品です。

 

実物はもっと透明感があって、ブルーとグリーンの色合いがすてきです。

これはminneというハンドメイドの通販で、6,500円で購入しました。

 

インクをつけて書くと、カリカリと小気味のいい音がして、万年筆のFくらいの太さの文字が書けました。

手にすると、なんだか手紙が書きたくなってきます。

いい買い物をしました。

 

ガラスペンはやっぱり繊細で壊れそうなので、保護するために、専用のケースもネットで調べたら、これもまたCreemaというハンドメイドのところで、すてきなガラスペンケースを見つけたので、これも注文しました。

これもひとめぼれです。

なんだか、惚れやすい私です。

それが、これ⤵

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1,500円でした。

いい感じに収まりました。

3本入るので、アマゾンで注文したガラスペンが届いたら、それも入れるとして・・・もう、1本入りますねぇ・・・

f:id:sakurado:20211130114824p:plain  ふふ。

 

いつか、あの、あれを入手できたら・・・。

・・・と妄想を膨らませて楽しんでいる幸せな私なのでした。

 

 f:id:sakurado:20210326161259p:plain みなさん、こんにちは💛

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