桜さくら堂

いらっしゃいませ! 今日もあなたのために、とっておきのお話をご用意しました。

事例検討会 ≪ 介護サービスを拒否する人の支援について ≫ 

f:id:sakurado:20200623110458p:plain 人は一人では生きられないように、

ケアマネも1人ではどうしたらよいかと悩むことも多いです。

そんな時には、ベテランのケアマネに聞いたり、他の職種の人の意見をうかがったり、

医師とか看護師とか、お役所の人の意見を参考にしたり、

とにかく、ありとあらゆる人の意見や考えを参考にして、

本人とご家族にとって、

最も良いプランを作れるように心がけています。

事例検討会は、さまざまな支援困難事例をもとに、

多くのケアマネが集まって、どんな支援策があるのかを話し合います。

自分1人では思いつかないような名案を出すケアマネが、

時どきいますので、とても参考になります。

 

* 特に多いのは、今回の事例のように

  外部の支援を拒否するケースです。

 

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○ 事例の特徴

夫を亡くし一人暮らしの89歳の歩行が不安定な女性です。

最近は胃も痛くなったためヘルパーを入れましたが、それがストレスとなって

食事が摂れなくなり寝たきりの状態になってしまいました。

緊急でショートステイを2週間利用して、体調が回復し帰宅しました。

その1週間後、入浴等の利用のためデイサービスを利用することになりました。

しかし、初回利用の前日に、ふたたび前回と同じ寝たきりになってしまい、

また緊急でショートステイを利用することになってしまいました。

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○ 本人・家族の意向

本人:このまま家にいて、ここで死にたい。

長女:母親の意向をくんで、できればこのまま自宅で生活してほしい。

   しかし、たびたび呼び出されたり、寝たきりになったりすると

   看病はできないので、施設を検討しなければと思っている。

   しかし、施設入所は経済的に不安がある。

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○ 介護者・家族の状況

キーパーソンの長女家族は都内在住で、週1回買物を届けています。

次女は近くに住んでいるが、絶縁状態。大工だった夫の弟子が、

片付けの手伝いに来ています。昔から世話好きだったこともあって、

人の出入りは多いようです。

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○ 既往症・病歴 (略)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー○ 生活歴

独身時代に姉妹の面倒をみて、家族を支えていました。

22歳の時にお見合いで結婚しました。夫は大工の棟梁だったので、つねに弟子を抱えて大所帯でした。長女夫婦が同居して6人で暮らしていたが、数年前に長女家族が転居し高齢者世帯となりました。

1年前、温厚だった夫が暴力的な認知症を発症したため、施設に入所したが1か月後に他界しました。孫の子も生まれて、成長を楽しみにしているようです。

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 本人の状況

家の中では伝い歩きをしています。外出はほとんどしませんが、外では杖か歩行器を

使用しています。膝・腰痛があり、転倒のリスクが高いです。

排尿排便、着替えは自立されています。食事はレトルトを温めて食べています。

肩が痛くて洗濯物を干すことができません。一人での入浴は、転倒の心配があります。

10年前に肺癌になり、治療が辛いため放置状態です。薬に依存し、少しでも変更すると

訪問医師や薬剤師に電話をして大騒ぎになっています。几帳面な性格です。

幻覚の訴えがあり、精神的な落ち込み傾向が強く「寂しい」をくり返し訴えます。

医師からは、介護者たちが振り回されているとの指摘がありました。

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ケアプラン作成上の課題

デイサービス見学後「スリッパが合わず、身体が痛くなった」

訪問マッサージも訪問歯科も、導入後中断となりました。

往診と訪問の薬剤師は継続しています。

訪問した時は何時間でも座って話し続けるが、デイサービスは腰が痛くて座っていられないと拒否します。

ショートステイで場慣れしたため、再度デイサービスを計画しましたが、導入に失敗しています。

訪問介護での家事援助など、ことごとく空振りしています。

本人「寂しくてご飯が食べられない」という訴えがあります。

「ここに住み続けたい」という気持ちを尊重しつつ、介護支援を拒否する方に

どのような計画を立てたら良いでしょうか?

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(*´Д`) このように在宅で生活を続けたいのですが、

たとえヘルパーでも家に他人が入って欲しくないという方は

たくさんいらっしゃいます。

信頼できるかどうかわからないという不安とか、

家の恥(とお考えの方も)をさらしたくないとか、

金銭の問題(すごく費用がかかるんじゃないか)とか、

世間体が悪いとか、

いろいろな理由で拒否があります。

一方、外へ出る方(デイサービスやデイケア、ショートステイなど)

は、わりとすんなりと受け入れる方が多いように思います。

あと、ヘルパーでも相性があったりしますから、

あのヘルパーは嫌だけど、こっちのヘルパーはいいとか、

評価も人それぞれです。

それはヘルパーだけでなく、ケアマネや、他の事業所なんかでも

そうですね。

医師が気に入らなくて、医師サーフィンみたいになっている方も

いらっしゃるようです。

なかなか難しいものですよね。

 

こういう悩みや問題を、集まってみんなで話し合います。

その時に、 「ブレインストーミングの4原則」

      ①批判禁止

      ②自由奔放

      ③質より量

      ④便乗発展

ということを心がけています。

それによって、多くの意見や思いが出て、そこからひょんなこと

思いもかけなかった支援策が出てきたりするからです。

あと、それぞれのケアマネが、

「そういえば、こんなことがあった」とか、

「こうしたら上手くいったことがある」など、

体験を話すことで、

それを他のケアマネが追体験することができるからです。

それを自分のケアプランに応用することで、

より良いプランになったり、

独りよがりの支援策にならないようにすることができます。

 

今回出た意見としては、

・ショートステイに併設しているデイサービスを利用してみる。

 ショートステイと同じ職員や慣れた環境なので、ストレスが少なくなるのでは?

・ショートステイをもっと利用する。

 同じ利用者で話ができる顔見知りや友人ができるようになるのでは?

・週1回の超短時間の支援から始めて、ヘルパーに慣れてもらう。

・もっともっと、話を聞いてみては?

 お年寄りはなかなか本音を言わないことが多く、

 遠回しに言うこともあるので本心が分かりづらいので。

・薬による感情の安定を図ってみては?

・傾聴ボランティアをお願いする。

 

 等でした。

どうでしょう?

なにしろ仕事の合間に集まって話し合うのですから、

1.事例概要説明(10分くらい)

2.事例に対する質問(5分くらい)

3.事例検討    (15分くらい)

4.事例提供者のふり返りや気づき(5分)

こんな感じになってしまいます。

 

 (*^^*) どうでしょうか?

介護でお悩みの皆さま、なにか参考になったでしょうか?