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強くなくていい「弱くない生き方」をすればいい 藤原茂 解説・感想

あなたは、今 健康ですか?

何を基準に健康とするかは、人それぞれですよね。

身体は健康そうなのに、心が不健康な人が増えてきているようです」というのは、

この本の著者であり、デイサービス施設「夢のみずうみ村」の代表であり、かつてNHK【プロフェッショナル 仕事の流儀】に出演された藤原茂さんです。

 

病気を患うことは不平の始まりだと思いがちですが、それが幸福の入り口になると藤原さんは語っています。

なぜ障害を持ったら幸せなのでしょうか?

その理由をこの本【強くなくていい「弱くない生き方」をすればいい】の中で、説明されています。

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お題「我が家の本棚」 

 

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第1章 強くなくていい「弱くない生き方」をすればいい

デイサービス「夢のみずうみ村」では、各自がそれぞれその日にやりたいことをメニューから探して自分で決めます。 

「あんま」「身体ほぐし」「温水プール」「料理教室」など運動や日々の生活に役立つものや「習字」「ちぎり絵」「陶芸」「麻雀」「インターネット」「カラオケ」と趣味も多彩ですが、それに加えて「うたた寝」「ごろ寝」「何もしない」「ボーっとする」といったメニューまであります。体験できる活動は200種類にも。

たとえ「何もしない」というメニューを選んでも、選ぶのは自分の意思を働かせることになりますし、選択したものをボードに貼るのもリハビリの一環になっています。もし途中でカードを落としても自分で拾ってもらうのが基本で、そうした行為自体が生活するうえで必要な動きの運動になるという考え方です。

 

自分で出来るのに、スタッフがお茶を入れてしまうと、本人から貴重なリハビリのチャンスを奪ってしまうことになります。

どうしてもできない部分だけ素早く介助して、できる能力はそのまま実行していただき、真にできない所だけを限定して支援するという手法が大事です。

実際には、利用者さんが出来ることも出来ないこともいっしょくたにして、至れりつくせりのサービスをしている所が多いようです。それはなぜでしょう。

その方が楽だからです。

 

利用者さんがその行為を「できそうか」「できるか」「できないか」を見極めて、手を貸すか、貸さないか、少しだけ支援するかを見極めるのが難しいからです。しかし、

この見極めがきちんとすばやく出来て、行動できるのがプロフェッショナルです。

 

また藤原氏は、「障害受容」ということも語っています。

病気が発症後、治療とリハビリをして、元の健康な状態に回復するのに越したことはありませんが、個人差はあるものの片麻痺は多かれ少なかれ残ってしまいます。

その時、かつての自分と比べて嘆き悲しみながら身体機能の回復ばかりに偏るのではなく、リハビリで取りもどせた機能を使って「生活できる能力」を取りもどすことだといいます。

 

人気小料理屋を営んでいたAさんは脳卒中で倒れて、片麻痺が残ってしました。

Aさんは最初は死んでしまいたいと思いましたが、そのうちに安い食材で工夫して片腕だけで料理をするようになりました。たとえば、まな板の上に釘を3本打って魚の頭を固定すれば、右手だけで魚を3枚におろすことができます。ネギを千切りにする時には、剣山を使います。

Aさんは家庭はリハビリの宝庫だといい、創意工夫を重ね「生活できる力」をどんどん身につけました。

今では「片手でも出来る料理教室」を始めて、大人気になったそうです。Aさんは、

「自分の好きな料理を教えることで、周りの人に必要とされて、生きがいも感じます。

脳卒中になって本当に良かったです」と話しています。

 

第2章 意思の力ー「見えない意思」を見えるように工夫する

今あなたが抱えている「弱さ」や「不自由さ」が完全になくならなくても、悲観する必要はありません。すべてを取りもどそうとする必要もありません。

まだまだ「できること」はたくさんあります。

「できること」「できそうなこと」「できないこと」を見極め、自分の「能力」と「意思」を明らかにしていけば、「生活の回復」「人生の回復」はいくらでも可能です。

 

1日も早く、まずは身の回りのこと、いや何でもいい、自分自身でできることを増やしたい—―そうした強い「意思」、リハビリの成否は、本人の「回復したい」という 意思の有無と強弱が鍵をにぎっています。

 

しかし、自分の「意思」がはっきりと見えなかったり、表明できる人ばかりではなく、特に病気の後遺症を抱えてしまうと「もういい」「何もしたくない」という人もいます。そういう人は、まず「見えない意思」を見えるようにする必要があります。

 

相手の「意思」を見るには、その人の行動を間近にして、どんな活動をしているかを追いかけていくと、内側に潜む「意思」が見えてくるといいます。

 

意思がどんどん変化するプロセスを、「いいよ階段」「いいね階段」「みよう階段」と藤原さんは呼んでいます。

いいよ階段」は、「別にいいよ」「どうでもいいよ」と続いて、人の温もりが近づいてきても「いいよ」となり、最後には「……」と何の言葉もなく無反応になってしまいます。

いいね階段」は、どれでもいいではなく、「これがいい」というオンリーワンです。

「あれもいいね」「これもいいね」となり、意思が飛びはねて「これしてみよう」から「あれしてみよう」と自信が広がっていきます。そして、「なんでもやってみよう」という「みよう階段」の最上階へとのぼっていきます。

 

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第3章 「ゆめの階段」のつくり方

「つかめる夢」「つかめそうな夢」「ゆめのまた夢」

 「意思」を見えるようにするには、その人の「夢」を採ります。

「ああしたい」「こうなりたい」という夢は、その人の「意思」の塊です。

 

あなたの夢を書き出して、それを3つのグループに分けます。

①いますぐ「つかめる夢」

②少しは時間はかかるかもしれないけれど「つかめそうな夢」

③かなりの時間と努力が必要になりそうな「ゆめのまた夢」

 

夢階段は、自分を過大評価してもいけないし、できそうもないと過小評価してもいけません。自分の能力を客観的に判断して、できそうな目標を一段ずつ上がっていくことが大事です。

 

70代片麻痺になった住職は、いつまでも出来ない機能回復に拘らずに夢階段をつくりました。

①「つかめる夢」ー毎朝定時に起床し、顔を洗い、歯を磨き、トイレを済ませ、衣服は寝間着ではなく着替える。出来るかぎり袈裟は自分で着る。

②「つかめそうな夢」ー毎朝、お経をあけるために、本堂まで自力で歩いて移動できるようになる。同時に、檀家の人たちと世間話ができる。

③「ゆめのまた夢」―大学生の息子がお寺を継ぐまで、奥さんの協力を得ながら住職として務めは果たし続ける。

 

第4章 「夢の湖」に流れ込む「あなたの源流」

 身体の健康を失い「不自由」を得たからこそ、「何気ないこと」や「ささやかなこと」に感激できる幸せがあります。

命を揺さぶられる重病、突然の倒産、信じた人からの裏切り、災害で一切を失う、家族や友人の死、悲しみは他人と比較はできませんが、いずれは自分の「弱さ」に気づかされます。

そして、「五体満足な自分の健康観や人生観の薄っぺらさに気づかされたと漏らす人がいます。

「弱さの強さ」だと藤原さんは言います。

強くならなくてもいい、弱くなければいい。そういう「意思」が「弱さの強さ」へとひっくり返すきっかけとなるかもしれません。

 

夢は「意思」と同意です。

「ああしたい」「こうしたい」という水(意思)が、枯れることなくどんどん湧いてくるように、新たな夢(意思)がつぎつぎと生まれてくるところ、それが湖です。

「やってみよう」として「意思」が動く(水が流れる)。うまくいかなかったら、またやってみようと、「意思」(水)が湧いてくる。

ちょうど十和田湖に水が流れ込み、奥入瀬渓谷からおびただしい水が渓流として流れ出ても、十和田湖の水はどこからか湧いてきて湖が枯れることはありません。

「夢のみずうみ村はどこにありますか?」

その答えは、こうです。

「それは、あなたの心の中にあります」

 

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第5章 「達成感」と「有能感」から「生きがい」が生まれる

あなたは生きがいを持っていますか?

 

病気や痛み、悩みがあると、意識が自分の内側に向かっていきます。

内側に向いているから、マイナス思考になりがちです。そんな時こそ、外側からの刺激が必要になります。

窓から入ってくる日差し、机の上を這っている蟻、風に揺れるカーテン、何でもいいのです。周囲に目を向けることで、思考のリズムが変わります。

「意思」を開放するきっかけになります。そして、「意思」の解放の先には、「感動」が待っています。そのきっかけは、必ず自分の外側に存在するのです。

 

それから身体を動かす、作業をするなど、なんらかの活動をすると、内側に向いている意識を外側に向けることができます。

悩みにとらわれ過ぎていた気持ちが外側へ向かい、物事を見る視野がぐんと広がってくるのです。

うれしいと感じれば、もっとうれしいことを探し考えるようになります。

何かに挑戦してうまくいくと、内容はともかく「成し遂げた」という「達成感のシャボン玉」が生まれます。しかしそれは瞬間的なもので、持続するものではありません。

 

いろいろと活動し、「達成感」を積み重ねることで、だんだんと自分に自信のようなものがみなぎり始めます。そうして、

「このくらいのことならできそうだ」

「案外と自分は捨てたものじゃないな」

という、「有能感のゴム風船」が生まれます。 

 

その先に、「生きがいのアドバルーン」が高く上がり始めます。

 

第6章 「人生の現役」の条件

 人生の現役とは、加齢に伴う身体の衰退や、何らかの障がいを持つ身となり、生活上の不便は強いられたとしても、自己選択・自己決定による活発な日常生活を求め続けていく姿勢を持つ人をいう

 

人生の現役:まったく支援の手を必要としない。

半現役:わずかな支援を部分的・一時的に必要とする。

現役引退間近:生命の現役:相当の支援がたえず必要となる。

 

さて、あなたはどれでしょうか?

仕事に定年はありますが、人生に定年はありません。

また、人生の現役を引退しても、人間の終わりではありません。「生命」は現役なのです。

 

★人生の現役づくり 10のポイントです。足りない部分の点検に役立ててください。

1.自分の「意思」を持ち、その実現に向かっている。

2.可能な限り、身の回りのことを自分で処理している。

3.移動の自由を確保し、実践している。

4.自分の身体を鍛えている。

5.孤立しないように、第三者とかかわりを持っている。

6.時間を意識して行動し、何かしら「予定」がある。

7.いったん動き始めたら、区切りがつくまでやり通す。

8.自分の活躍する場、役割や立場を持っている。

9.困難に立ち向かうことができる。

10。エネルギッシュに暮らしている。

  

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感想

誰の心にも、みずうみ村はありますよ。

すてきな言葉ですね。

この本『強くなくていい「弱くない生き方」をすればいい』は障がいを持ちながら、ひたむきに生きている人と、それを支える心温かな人達が具体例をあげて鮮明に描かれています。

身体の病気だけでなく、心の病気の人もいますよね。仕事や人間関係で悩んでいる人や家族や大切な人との別離やお金の問題など、あなたも私も、誰だってなにかしらの「弱さ」を内包しています。

そのマイナス面から、今持っている幸せに気づかされ、何かひとつでもやってみようかなと、あなたもきっとそう思えるようになってくるでしょう。

今まさに、人生の大きなハンマーに打ちのめされ、ノックダウンしてカウントがもう9まできてしまったあなたに、ぜひ読んでほしい本です。 

 

 


強くなくていい「弱くない生き方」をすればいい [ 藤原茂 ]

 

 

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