どんな高級なお店でも品格は売っていません。
でも、品格のある女性が着るTシャツは、バーゲン品でも美しく映ります。
本書は『女性の品格』について、その行動から暮らし、生き方まで、坂東眞理子氏がやさしくとても分かりやすく語られています。
この本には女性として、より魅力的になるために、何か参考になることがあるかもしれませんね。
女性の品格/坂東眞理子/PHP新書
第1章 マナーと品格
・礼状をこまめに書く
・約束をきちんと守る
・型どおりの挨拶ができる
・相手に喜ばれる物の贈り方
・手土産を持っていく
・電話のかけ方
・断るときほど早く、丁寧に
何かに誘われるのはうれしいものですが、色々な理由があって断らざるを得ないこともあるでしょう。
でも、現実生活では、そういう単純なものばかりではありません。
「本当は断りたいんだけど、相手に義理があるから出席しなければならないかな」とか、「出たほうがいいのだろうけれど、楽しくなさそうだから気が重いな」など、断る本当の理由が言えないものもたくさんあります。
そうした気が進まないときには、だいたい無理をして引き受けない方が良いのです。
断りづらいからと頼まれてから1週間、2週間とそのままにしておくと、先方の予定も立ちません。
また先方も当てにしていたところで断られると、次の人に声をかけるタイミングを失ってしまうなど、迷惑がかかってしまします。
断るときには、できるだけ早く、丁寧に断るようにしましょう。
最近はコロナを理由にして断りやすくなっていますが、ワタクシも断り辛いからとズルズルと返事が遅れがちなので、気をつけたいと思います。
・パーティーのマナー
・長い人間関係を大切にする
・記念日を大切にする
第2章 品格のある言葉と話し方
・敬語の使い方
・品格のある話し方
・ネガティブな言葉を使わない
・魔法の言葉「ありがとう」
「ありがとうございます」を自然に適切な場で適切に使えれば、とてもエレガントで品格も高まります。
エレベーターで先を譲られたとき、座席をつめて座る空間を作ってもらったとき、着ている洋服や髪型をほめられたときなど、日常生活で「ありがとうございます」という機会は本当にたくさんあります。
自分の仕事をほめられたときも、仕事を手伝ってもらったときも、それからレストランのウェイターやレジの人にも、お金を払っているんだから当然だという態度ではなく「ありがとう」と言いましょう。
「恐れ入ります」「すみません」という言葉を感謝の意味で使う人もいますが、「ありがとうございます」の方が自然な気がします。
「ありがとう」という言葉は、小林正観さんや斎藤一人さんなども、運が良くなる言葉として、まず第一にあげている言葉です。
これを機会に、「ありがとう」の達人を目指してみるのもいいかもしれませんね。
・大きな声ではっきりと話す
・乱暴な言葉を使わない
第3章 品格ある装い
・流行は飛びつかない
・インナーは上質で新しいものを
・勝負服を持つ
・秘すれば花
・姿勢を正しく保つ
どんなに素敵なファッションを身につけていても、肩を落とし、胸をすぼめ、膝を曲げたり足を引きずって歩いていては全然かっこよくありません。
背は低くても胸を張り、頭をきっと上げ、さっさっと歩いている人のほうがずっと素敵です。
よくパリの女性はおしゃれといいますが、個人個人の女性の顔の美醜より、ファッションや髪型より、一番印象的なのは彼女たちの町を歩く姿勢です。
首筋をすっと伸ばし、胸を張って颯爽と歩いている姿がかっこよく素敵に見えます。
日本でも女性たちが和服で帯を締めていたときは背筋が立っていました。
洋服でももっとよい姿勢を心がけたほうが、見た目もよく、健康にもよく、品格も上がってみえます。
パリの女性は幼いころから姿勢については家庭で厳しくしつけられるそうです。
日本ではあまり姿勢を注意されることもなく育ってしまいがちです。そして、歳を取ればとるほど良い姿勢を保っていくのは大変になっていきます。
今が人生で一番若い時なので、良い姿勢を心がけていきたいものです。
・贅肉をつけない
・髪の手入れ、お化粧の基本
第4章 品格のある暮らし
・よい客になる
・行きつけのお店をもつ
・値段でモノを買わない
モノを大事にしながらすっきり暮らすには、買う量を減らすことです。
初めの値段より大幅に値引きされていると、何か得した気分になって、少し気に入らないところがあっても妥協して買ってしまいがちです。
品質のわりに値段が安いというものは、あまり気に入らないものだと着ないことになります。
賢く買ったつもりで、かえって浪費したことになります。
買物は消費者の投票行動といわれます。
環境問題や女性の雇用、次世代の育成に努力している企業のサービスを愛用するとか、買い物によって自分の意思を表現することができます。
逆に悪いことをしている企業のものやサービスを買わないことで、その企業を退場させることもできます。
これは心がけたいことの1つです。
安い物をたくさん持つよりは、本当に気に入ったものを1つ持っていた方が心豊かで満足した生活ができます。
安いスーパーをかけまわるよりも、買おうとしたものを1つ棚に戻すだけで、ずっと節約になります。
また、日本の産業を応援する意味で、なるべく日本製品を買うようにしています。少し高くても品質が良いので、長く気持ちよく使えるのでずっとお得なように思います。
・浪費とケチの間で
・けちけちしないで投資マインドを
・得意料理をもつ
・花の名前を知っている
日本は自然に恵まれた国です。
桜一つとっても、ソメイヨシノだけでなく、大島桜、彼岸桜、山桜、滝桜、ウコン桜など多くの種類があります。
ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、せり、ナズナ、すずな、すずしろのような春の七草、はぎ、おみなえし、ききょう、ススキ、フジバカマ、くず、なでしこなどの秋の七草、季節ごとに咲く草花によって、季節の移り変わりを感じてきました。
日常の生活の折節のなかで、自然の花や木の名前を知っている女性は、とても奥ゆかしく魅力的に見えます。
植物を愛された昭和天皇は、名もなき草というのは存在しない。すべての草には名前があるのだと言っておられたそうですが、名前を知るのは自然をいとおしむ一歩です。
確かに花や植物のことを良く知っている女性は、心豊かに思えますね。
華やかな大輪の花ばかりではなく、足もとにひっそりと咲く花をも、日本では昔から愛おしんでいたように思います。
・古典を読む趣味を持つ
・思い出の品を大事にする
・無料のものをもらわない
第5章 品格ある人間関係
・もてはやされている人に擦り寄らない
・利害関係のない人にも丁寧に接する
・仲間だけで群れない
・不遇な人にも礼を尽くす
・怒りをすぐに顔に出さない
・グラス半分のワイン
・プライバシーを詮索しない
・後輩や若い人を育てる
・聞き上手になる
・家族の愚痴を言わない
・心を込めてほめる
ほめるのは実はなかなか難しいのです。
人目につかないが実は自分が誇りにしていることを認めてもらいほめてもらうのが、誰でも一番うれしいのです。
品格をもって人をほめるには、まず無心に相手の行動、言葉、業績に心の底から感心し、いいなと思い、それを表現することです。
それとけっして報酬を期待しないこと。
日本人は、ほめることが苦手な人が多いようです。私もそうでした。
ほめる行為がなんとなく人に取り入っているようで嫌な気持ちになったり、色々な感情が邪魔をして、なかなか素直にほめることができませんでした。
斉藤一人さんが利害関係のある人も無い人も、目上の人も下の人も、みんなほめればいいんだよって言っているのを聞いてから、素直に人をほめることができるようになりました。
小さなささいなことでもほめられるとうれしいものです。どんどん人をほめて、ほめる達人になりたいものです。
・友人知人の悪口を言わない
・感謝はすぐに表す
第6章 品格のある行動
・よいことは隠れてする
・人の見ていないところで努力する
・独りのときを美しく過ごす
私たちは人目があるとき、特に知っている人の前では、それなりに服装も整え、みっともないことをしないように気をつけようとします。
モデルさんでもタレントさんでも、人目にさらされていると洗練され、美しくなってきます。
誰も見ていないからと外見にかまわないのは女性としての自殺行為です。
そうですね。一人でいるときに緊張していると、ではいつリラックスできるのかと問われそうですが、それでも最低限のルールは決めておいた方がいいかもしれませんね。
人間はどこまででも良くも悪くもなるものだからです。
急に誰かが尋ねてきても慌てない程度の身だしなみや生活をしていきたいものです。
また美しく暮らしていると、わざわざカフェに行かなくても楽しめますので、節約にもなります。
・目の前の仕事にふり回されない
・役不足をいやがらない
・私生活のゆとり
・頼まれたことは気持ちよくするか、丁寧に断る
・縁の下の力持ちを厭わない
・時間を守る
・ユーモアを解する
本当に品格のある女性は、自然で明るくわざとらしさがありません。
品格の重要な要件の一つは、ユーモアが分かることではないかと思います。
ユーモアが分かるというのは心に余裕があるからです。自分は運が悪い、悲しい、悔しいという思いにとらわれていると、人の心の温かさも、自然の美しさも味わう心のゆとりがなくなります。
些細なことを面白がる、小さな発見の意外性や驚きを楽しむ、むきにならないでとぼけた味をだす。
愚痴を言わないことと通じる心意気が、ユーモアを楽しむ気持ちに繋がります。
ダジャレを言うオジサンは多いのですが、なかなかユーモアには出会うことが少ないなと思います。
日本人はあまりユーモアを解さないのかというとそうでもなく、落語などの中にはずいぶんユーモアが散りばめられているようにも感じます。
どのような笑いでも、気難しいことを言わないで、笑って過ごしたいものですね。
第7章 品格のある生き方
・愛されるより愛する女性になる
・恋はすぐに打ち明けない
・内助の功
・うわべに惑わされない
・品格ある男性を育てる
・過去にこだわらない
・権利を振り回さない
・ゴールデンルール
・満足度をあげる
・倫理観をもつ
どの項目をとっても、なるほどと思わせられるものばかりですね。
みなさんの中には、これらを簡単にクリアされている方もいらっしゃることと思います。
頭ではわかっていても、これを実行に移すとなるとなかなか難しいと感じることが多いですね。
これらの多くの項目の中で、一部ですがワタクシ的に気になるものを取り上げて詳しい内容とコメントを入れてみました。
気になることは人によってさまざまでしょう。
この中で1つでも、2つでも、新しく取り入れてみれば、また新しいあなたの魅力となって加わることは間違いありません。
ぜひ、本書「女性の品格」を一読されることをお勧めいたします。
著者・坂東眞理子氏
富山県生まれ。東京大学卒業。
内閣広報室参事官、男女共同参画室長、埼玉県副知事を経て、女性初の総領事(オーストラリア・ブリスペン)。昭和女子大学副学長、同大学女性文化研究所長。
著書に、『副知事日記-私の地方行政論』『ゆとりの国オーストラリア—ブリスペン総領事見聞録』(以上、大蔵省印刷局)、『男女共同参画社会へ』(勁草書房)、『新・家族の時代』(中公新書)など。
女性の品格 装いから生き方まで (PHP新書) [ 坂東眞理子 ]
みなさん、こんにちは💛
いつもご訪問をありがとうございます。
久しぶりに本について書いてみました。
ぼちぼち読むのは読んでいますが、まとめるのはなかなかできませんね。
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